2020年6月13日(土)

《新型コロナ》茨城の全海水浴場開設中止 監視員不在、遊泳控えて

大洗サンビーチ海水浴場で水遊びする人たち。県内18カ所の海水浴場全てが今年の開設中止を決めた=5月27日、大洗町大貫町、磯前有花撮影
大洗サンビーチ海水浴場で水遊びする人たち。県内18カ所の海水浴場全てが今年の開設中止を決めた=5月27日、大洗町大貫町、磯前有花撮影

■死亡事故、今月2件 海保、県警が注意喚起
新型コロナウイルスの影響で、今夏は茨城県内全ての海水浴場で開設中止が決まった。各海水浴場は監視員がいない状況が予想され、水難事故の増加が危ぶまれている。夏のレジャーシーズンが近づく中、県内の海では今月2件の死亡事故が発生している。茨城海上保安部や県警は「今年は海での遊泳を控えてほしい」と呼び掛けている。

■「我慢して」
県内では6月に入り、立て続けに2人が水難事故で亡くなった。ひたちなか市の平磯海岸で7日午後、友人5人と海水浴に来ていた県立高校の男子生徒(16)が溺れ、搬送先の病院で死亡が確認された。日立市内の海でも同日、素潜りでアワビを採っていた漁業男性(24)が溺れ、死亡した。

同保安部によると、2015年から19年までの5年間に県内で起きた遊泳中の事故のうち、約8割が監視員の常駐していない海水浴場の外(開設期間外を含む)で発生した。

今年はライフセーバー(監視員)の確保や来場者の感染防止対策が難しく、県内全ての海水浴場が開設されないことになった。これを受け同保安部は、海岸の巡回や遊泳者への声掛けを強化する。担当者は「ライフセーバーなどプロの監視員がいない状況での遊泳は非常に危険。今年は海での遊泳を我慢してほしい」と話した。

阿字ケ浦など海水浴場を3カ所抱えるひたちなか市は、開設しなくても遊泳者が訪れると見込み、市観光協会などと事故防止対策を検討している。

■人工岬も注意
海岸に沿って沖に突き出すように設けられた「ヘッドランド」と呼ばれる人工岬周辺も注意が必要だ。県警地域課によると、15〜19年の5年間に、周辺で水難事故が37件発生し、20人が死亡している。

ヘッドランドは、傘やいかりに似た形の堤防が海岸から約150メートル突き出している構造物。県内には大洗町から神栖市まで計34基ある。海岸線と平行に流れる「沿岸流」を生じさせることで、砂の流失を食い止める役割を果たしている。

沿岸流がヘッドランドの傘の下部分をえぐるようにぶつかると、沖へ逃げる強い流れ「離岸流」が発生。離岸流は秒速1メートルから2メートルあり、五輪選手でも流れに逆らって泳ぐことは困難といわれる。

県や県警は、立ち入り禁止を呼び掛ける多言語の看板整備や、危険箇所のパトロールなどを進めていく。同課の担当者は「海での遊泳を控えるとともに、ヘッドランド周辺には絶対に近づかないで」と呼び掛けている。



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