2020年7月17日(金)

茨城県「応援割」宿泊割引スタート コロナ感染不安、ジレンマも

感染対策を徹底し観光客受け入れの準備を進めるつくばグランドホテルの従業員=つくば市筑波
感染対策を徹底し観光客受け入れの準備を進めるつくばグランドホテルの従業員=つくば市筑波

新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ観光需要の回復に向け、宿泊料を補助する茨城県の宿泊促進事業(いばらき応援割)が17日、スタートした。22日に開始予定の国の観光支援事業「Go To トラベル」とともに、県内観光関係者の期待は大きい。ただ、首都圏を中心とする感染の再拡大が観光誘客に水を差しかねない状況で、県は当初全国の観光客を想定していた同事業の利用対象者を、急きょ県民限定に軌道修正した。宿泊事業者も「誘客」と「警戒」の間でジレンマを抱えながら、受け入れの準備を進めている。

いばらき応援割は、宿泊料金が1人1泊当たり1万円以上の商品は5千円、同6千円以上1万円未満の商品は3千円をそれぞれ補助する。宿泊事業者が料金を割り引いた宿泊プランを売り出し、その販売実績に応じて県が割り引き相当額を補助する。

対象期間は8月31日まで。県観光物産課によると、いばらき応援割は県内の宿泊事業者266施設が独自のプランを提供する。各プランは17日から特設サイトに掲載し、予約希望者は直接、宿泊事業者に申し込む仕組みだ。

週末限定で7月から営業を再開したつくばグランドホテル(つくば市筑波)も、いばらき応援割を活用したプランを販売する。館内では感染防止策として、フロントに飛沫(ひまつ)防止のためのアクリル板設置や定期的な換気、消毒もペン1本に至るまで行うなど、20項目を超える取り組みを徹底し観光客の利用に備える。

平日は休館し、従来は満室を維持していた週末の稼働率も5割程度と厳しい状況が続いている。

小林剛支配人は「宿泊事業者は経営的に限界にきており、消費喚起に向けた支援はありがたい。感染防止対策を徹底し利用を呼び掛けたい」と、誘客に期待を寄せる。

「Go To トラベル」も東京都発着の利用を対象外とするなど限定的なスタートとなったものの、観光需要の喚起政策が加速し始める。ただ一方で、宿泊事業者は感染リスクに対する不安と、誘客への期待感の間で揺れている。

県内で感染例がまだ出ていない大子町。観光名所、袋田の滝近くのホテル「豊年万作」(大子町袋田)も、利用客の受け入れ準備を進めている。

阿久津博史社長は「万全の対策は行っているが、感染リスクがゼロとは言い切れない。不安が残る中で、大手を振って誘客はしにくい状況にある」と、胸の内を明かした。



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