2020年7月23日(木)

東京五輪開幕まで1年、準備へ再スタート 茨城県内開催地キャンプ地 延期、中止に不安感

県立カシマサッカースタジアム(中央奥)周辺に掲示された東京五輪開催を知らせる掲示板=鹿嶋市神向寺
県立カシマサッカースタジアム(中央奥)周辺に掲示された東京五輪開催を知らせる掲示板=鹿嶋市神向寺

「東京五輪まであと1年」が23日、再びやって来た。新型コロナウイルス感染拡大による異例の「2度目」。茨城県内初の開催地となった鹿嶋市や、ホストタウンなどでは交流イベントができず、「1度目」のわくわく感よりも、再延期や中止もちらつき不安感が強い。ただ、自治体担当者は「しっかりと準備を進めたい」と前を向く。

■イベント先送り

五輪会場の県立カシマサッカースタジアム(同市神向寺)周辺には、東京五輪のロゴマークと「TOKYO2020」を前面に打ち出した看板が掲げられている。本来ならば23日が初戦。世界の注目がカシマに集まるはずだった。

ホスト国の一員として準備を進めてきた市は、延期により開催100日前イベントなど関連事業の先送りを余儀なくされた。市オリンピック・パラリンピック課の大沢英樹課長は「PRしたいのはやまやまだが、今は控えざるを得ない」と複雑な表情だ。

市が募集した大会ボランティア206人のうち、約150人が来年の協力を申し出ているという。五輪準備の“リスタート”はこれから。大沢課長は「まずは新たな日程を周知し、大会機運を盛り上げていきたい」と意気込む。

■招聘は「厳しい」

三つの国と地域の事前キャンプ地になっている龍ケ崎市は、選手たちとの国際交流事業がストップしている。各国大使館からは選手らの来日が難しいとの話が寄せられている。

下妻市はアフリカのブルンジのホストタウン。市企画課によると、同国のオリンピックとパラリンピックの両委員会に対し、市側の受け入れ体制や視察を呼び掛ける内容を書面で通知したが、具体的な話は進んでいない。

エチオピア、台湾、タイのホストタウンとなっている笠間市でも、交流事業のほとんどが中断している。エチオピアについては、今年12月に開催するハーフマラソン大会に同国の五輪メダリストや現役ランナーらの招聘(しょうへい)を昨年に続き考えていたが、「実現は厳しい」(市オリパラ推進室)と判断した。

■開催信じている

ただ、下ばかり向いてもいられない。パラオの事前キャンプ地で、ホストタウンの常陸大宮市の会沢徹也・東京オリパラ推進室長は「キャンプが本番直前になってしまう可能性もあるが、パラオのオリンピック委員会の意向に添って、受け入れ準備を進める。それまで機運盛り上げに努める。やり方を工夫し交流イベントも仕掛けていきたい」と強調した。

スポーツクライミングに出場する野口啓代選手の出身地・龍ケ崎市の中山一生市長は「五輪は岐路に立たされているが、開催を信じている」と語気を強める。パブリックビューイング(PV)の実施も予定し、市民全体で応援できるよう、準備を整えていく構えだ。

行方市ではモンゴル重量挙げチームのキャンプが予定されている。地域おこし協力隊員で、モンゴル国籍のボルド・ゾルジャルガルさん(37)は「先のことが分からないのは不安」とした上で、「選手たちも練習に打ち込んでいると聞いている。五輪が開催されることを楽しみにしたい」と語った。



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