2020年7月31日(金)

長雨、日照不足で野菜高騰 食卓に打撃 茨城県内、生育不良や病害

病気が発生して生育が止まり、一部に隙間が空いているネギ畑を見つめる竹前豊さん=つくば市九万坪
病気が発生して生育が止まり、一部に隙間が空いているネギ畑を見つめる竹前豊さん=つくば市九万坪

6月下旬から続く長雨や日照不足が茨城県内の農作物に影響を及ぼし、ネギやジャガイモなどの野菜が生育不良や病害となり、収量が減ったほか出荷が遅れ、農家が悲鳴を上げている。影響は全国に広がり、品不足で野菜の価格は平年の1.5倍近い高値で推移している。梅雨が明けないままこの天候が続くと、8月以降も不作や高値が続き、新型コロナウイルス対策で「巣ごもり」が多い食卓に打撃を与える恐れが出てきた。

牛久市内の食品スーパーを訪れた同市南の女性(49)は「コマツナやネギなどは、巣ごもりでよく使う葉物なのに高い」と嘆く。代わりに、価格が安定しているブロッコリーなどの冷凍野菜を多く買うようになったという。同所の40代主婦は「常備したいニンジンやタマネギが高い。どうしても必要なときしか買わない」と高値対策を練る。

水戸中央青果(水戸市)によると、野菜全般の卸売価格は、7月1〜28日までの間、前年比約1.4倍となっている。照沼隆与志常務(63)は「7月に野菜全般でこれほど高くなるのは過去に例がない」と驚く。

ニンジンの価格は前年比約2.7倍。県産品の入荷がある品目では、ジャガイモが約2倍、コマツナ、ニラが約1.5倍。照沼常務は「生育不良や品質劣化で例年に比べて入荷量は少ない。市場やスーパーに到着した時に売れないものが多く散見される」。

県内は水戸で6月30日から7月29日まで30日連続で降雨を観測するなど雨続きの天候となった。

つくば市九万坪でネギを露地栽培する農家、竹前豊さん(41)は、6月下旬以降、病害や生育不良で例年よりネギの収量が半減した。長雨と日照不足で生育は10日以上遅れている。

畑がぬかるんでいるとネギに泥が掛かるため収穫機を使えない。成長が進めば、市場が指定する大きさや形に合わなくなる。排水しても水が抜けない場所では病気が発生した。消毒は雨で流れやすい。連日の雨に竹前さんは「就農17年目、こんなに雨が降ったことはない。仕事が進まない」と硬い表情で語る。

消毒回数が増え、土を拭き取る作業員を新たに雇うなどコストもかかった。6月下旬以降の収入は前年同期比3割減となった。

鉾田市阿玉の約15ヘクタールの畑で主に加工向けジャガイモを生産する農家の小橋勇太さん(34)は、例年より半月ほど遅い7月下旬から出荷を始めた。収量は例年と比べ半減し「ジャガイモは堆肥にならない。捨てるしかない」と嘆く。今後の懸念は4、5月に植えたサツマイモの生育だ。「育ち盛りの時期に茎が太くならない」と心配する。



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