2020年8月14日(金)

コロナと共に 新たな日常 ()
変わる供養の形 リスク避けつなぐ祈り 法要配信や墓参り代行

インターネットで配信された光円寺での法要=水戸市酒門町
インターネットで配信された光円寺での法要=水戸市酒門町

新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、茨城県内でも故人の供養の形が変わりつつある。水戸市内の寺では法要をインターネットで配信する試みがあり、参列者は長距離移動や密集を避けたオンラインで手を合わせた。一方、地元の高齢者を中心に利用されてきた墓参り代行には、帰省を自粛する県外在住者らからの依頼が出始めている。

■一つの選択肢

水戸市出身で横浜市在住の坂井誠仁さん(50)は今月1日、水戸市酒門町の光円寺で、父親の健司さん=享年80歳=の三回忌の法要をオンラインで執り行った。県内外の親族12世帯と共に、施主の坂井さん自身も在宅で参列。藤真澄住職(72)の読経や法話、同市内の親族のみによる焼香の様子などを画面越しに視聴した。

オンライン法要は、坂井さんが同寺に提案。配信には、システム開発のケーシーエス(同市)が手掛けるスマートフォン用アプリ「PhoMES(フォーメス)」を活用した。親族に送った案内状に印刷された健司さんの写真をアプリで読み込むと、動画投稿サイトのユーチューブで視聴できる仕組みだ。

法要は4月に執り行われる予定だったが、新型コロナの影響で延期になっていた。坂井さんは「初めての経験だったが、みんなに三回忌を見ていただき、父にも喜んでもらったと思う」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

光円寺にとっても初めての試み。藤住職は「健司さんは新しいことにすごい興味をお持ちだった」としのんだ上で、「一つの選択肢として、ぜひ今後もこういう形でできればいい」と話した。新盆の法要についても、あらかじめ撮影した映像を配信する取り組みを始めたという。

■都内から依頼

墓参りにも変化が出ている。タクシー会社のさわやか交通(水戸市)は7月下旬、都内在住の茨城県出身者から「お墓参り代行サービス」の依頼を受けた。新型コロナ絡みの依頼は初めてで、「帰省を自粛したい」と話したという。

同サービスはコロナ禍以前から行っているが、これまでは墓の手入れが困難となった高齢者を中心とした地元住民が利用してきた。料金は最寄りの営業所からお墓までのタクシー代と、線香や仏花、清掃代の5千円(税込み)だ。

このときの依頼については、前職で墓地の販売の仕事をしていたタクシー運転手が担当した。線香を供えたり、雑草を抜いたりして、サービスを行う前後のお墓の様子を撮影した写真を依頼者に送った。

新型コロナの感染再拡大や帰省自粛などにより、今後、代行サービスの需要は高まる見通し。同社の担当者は「感謝の気持ちでお客さまのために行う」と話した。



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