2020年8月25日(火)

つくばエクスプレス開業15年 コロナで利用減速 土地開発、重い将来負担

開業15周年を記念したヘッドマークを付け運行しているTX-3000系=つくば市研究学園のTX研究学園駅
開業15周年を記念したヘッドマークを付け運行しているTX-3000系=つくば市研究学園のTX研究学園駅

つくばエクスプレス(TX)が24日、開業15年を迎えた。利用者は過去最高となり経営も好調を維持してきたものの、新型コロナウイルス感染症の影響で大幅な乗客減に見舞われている。沿線開発では、茨城県が先行取得した土地は6割強を販売したが、370億円の将来負担が依然重くのしかかる。コロナ禍で販売減速の観測もあり、TXを巡る厳しい局面も予想される。

TXの1日当たりの乗車人数は開業時の2.6倍となる約39万5千人に増えた。県内で県や都市再生機構(UR)などが施行者となって取り組む開発により、つくば、つくばみらい、守谷3市の人口は約6万9千人増加。沿線発展の大きな原動力となった。

しかし新型コロナの外出自粛や在宅勤務で4、5月の乗車人数は22万人台、6月も29万人台に落ち込み、急激に減速。収入も4割以上減り、首都圏新都市鉄道は厳しい決算も見込む。

県は開発に当たって、沿線用地を計415ヘクタール取得し、2019年度末までに64.6%の268ヘクタールを販売した。県によると、みらい平駅周辺での事業用地約4ヘクタールを販売するなど「大きい土地の売れ行きが好調。目標を超える数字が出ている」と強調した。ただ不動産事業者は「コロナの影響か不動産投資が減り、販売もややブレーキがかかっている」と厳しい状況を語る。

県が先行取得した土地はバブル崩壊に伴う地価下落の影響で、原資となった県債(残高982億円、18年度末)の返済には一般会計からの支援を余儀なくされている。県は将来負担を減らす対策として金利支払いへの一般会計からの繰り入れ、県債の繰り上げ償還などを行い、09〜29年度で計約840億円の対策費を見込む。最終的な事業終了年度の29年度に向け、土地の販売を加速させる方針だ。

この日、TXは15周年の記念ヘッドマークを付けた列車を運行。つくば駅の益子竜一駅務管理所長は「コロナの影響や高齢化で乗客も少なくなっていくので、今以上に快適さや接客に力を入れたい」と話した。

■大井川知事 利便性の向上を
大井川和彦知事は、TX開業15周年に合わせ、「沿線地域の活力を県内へ広く波及できるよう、引き続き鉄道会社や沿線自治体などと連携しながら利便性の向上に努める」とのコメントを発表した。



次の記事:境一家殺傷1年 願う解決、風化を懸念

全国・世界のニュース

2020 年
 9 月 23 日 (水)

メニュー
投稿・読者参加
サービス