2020年9月16日(水)

深作農園(鉾田)のサツマイモ 食味や糖度で高評価

自家製堆肥や土壌診断活用 独自の土作りに力

「植物が種で命をつなげるように土作りで農業を次世代につなげていきたい」と語る深作勝己社長=鉾田市台濁沢
「植物が種で命をつなげるように土作りで農業を次世代につなげていきたい」と語る深作勝己社長=鉾田市台濁沢

農業法人深作農園(鉾田市台濁沢)が生産するサツマイモが食味や糖度、栄養価などを評価する全国の品評会やコンテストで評価を高めている。手掛けている品種「紅はるか」は一般的な糖度が30度台だが、同社は最高50度を実現させるなど品質の高さが際立つ。農家6代目の深作勝己社長(39)は「野菜の力を引き出すのは土作り。祖父や父が土と真面目に向き合い、バトンをつないだ結果といえる」と語る。

同社のサツマイモ栽培の歴史は約70年。主力のメロンやイチゴよりも長い。作付面積は約5ヘクタールで9月下旬から収穫する。サツマイモに加え、自社で製造する焼き芋は自社直売所や通販サイトで取り扱うほか、焼き芋店などにもサツマイモを業務卸している。

土作りでは善玉菌を生かし、有機農法や自然農法を取り入れている。自家製の堆肥や土壌診断などを積極的に活用する。深作社長は「人間の体と同じで、土の微生物や栄養のバランスを整え、生育を手助けする。人間の体は食べたものでできており、安心安全だけでなく、栄養価が高く生命力にあふれた野菜を作りたい。これは農家の使命だと思う」と話す。

今年2月、サツマイモの出来栄えなどを競う「さつまいも博 第1回日本さつまいもサミット」で、評価会に応募した約55人の中から優れたサツマイモ農家の1人に選ばれた。高糖度や品質のほか、土作りや肥料の工夫、地域の栽培方法「モグラ植え」も安定生産につながっていることなど、独創的な生産方法が評価された。品種別部門でも人気の「紅はるか」で1位に輝いた。

栄養価や機能性などを数値で評価するコンテストでも最優秀賞を獲得している。高糖度の理由について深作社長は「作物の力を最大限に引き出して栽培し、総合力が高いからおいしくなるのでは」と分析する。

同社は水稲や露地栽培、施設園芸と幅広く経営。観光農園のほか、スイーツの製造販売やカフェ運営など6次産業化に早くから取り組む。深作社長は出身大学の明治大農学部講師として農業の現場を伝え、後進の指導にも意欲的だ。

近年の焼き芋ブームを受けて注文は増加傾向。深作社長は「徐々に生産量を増やしたい。野菜生産量日本一の鉾田市はサツマイモも特産。これからもPRしていきたい」と意気込んだ。



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