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筑波大発ベンチャー・スイミン 自宅で睡眠の質計測 AI活用、リポート作成

脳波測定装置の電極シートを装着したイメージ(S’UIMIN提供)
脳波測定装置の電極シートを装着したイメージ(S’UIMIN提供)
筑波大発ベンチャーのS’UIMIN(スイミン、つくば市、藤原正明社長)が、自宅で測定可能な睡眠計測サービスの提供を始めた。脳波などのデータを取得できる装置と人工知能(AI)による解析システムを活用し、睡眠の質などを評価するリポートを作成する。睡眠に関する研究や製品開発を行う企業・研究機関を中心に需要を取り込む。

提供を始めたのは「InSomnograf(インソムノグラフ)」。同社が開発した脳波測定装置と、AI解析システムを活用する。

脳波測定装置は、手のひらサイズの本体と電極シートで構成する。利用者は電極シートを額と両耳の裏側に装着して就寝し、脳波などのデータを計測。7晩ほど続けた後、同社に返送する。

AI解析システムは筑波大計算科学研究センターと共同開発したもので、クラウドサーバーで稼働する。同装置の脳波データを30秒ごとの単位に分け、「覚醒」や「ノンレム睡眠(1〜3段階)」「レム睡眠」のいずかれの睡眠段階で判定する。

さらに総睡眠時間や中途覚醒の時間、睡眠の効率といった20種類以上の睡眠指標を算出。最終的には睡眠の質を5段階で示すなどしたリポートを作成する。

これまで臨床レベルの睡眠計測では「終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)」が標準的な手法だった。ただ検査入院が必要な上、20以上の電極やセンサーを装着するなど負担が大きく、睡眠段階の判定も熟練の臨床検査技師で2〜4時間かかっていた。

一方、AI解析システムは瞬時に判定を行い、解析精度も熟練の臨床検査技師と80%ほどの一致率を誇る。継続的なデータの収集と追加学習で精度を一層高めることもできるという。藤原社長は今回のサービスで「睡眠の質を可視化する」と説明している。

同社は2017年10月設立。睡眠研究で世界的に評価が高い同大の柳沢正史教授が会長を務める。役職員数は12人。

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