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大自然の中、テレワーク 大子町が移住体験ツアー

窓の外に広がる自然を感じながらテレワークをする体験ツアーの参加者=大子町左貫
窓の外に広がる自然を感じながらテレワークをする体験ツアーの参加者=大子町左貫


新型コロナウイルスの影響でテレワークや地方移住への関心が高まっていることを受け、大子町は12、13の両日、東京都内などから参加者を集め、町内で移住を体験できるツアーを1泊2日で実施した。参加者は、豊かな自然を感じながらノートパソコンを広げてテレワークに取り組み、合間に商店街の散策やりんご狩りを楽しんだ。

体験ツアーは都内から3人、守谷市から1人が参加した。一行は初日、JR常陸大子駅に集合し、名産の奥久慈茶を楽しめる施設「茶の里公園」(同町左貫)に移動。同町の観光や産業などについて説明を受けた。

参加者は茶室でゆったりと抹茶を飲んだ後、それぞれが茶室や縁側で持参したパソコンで仕事に当たった。赤く色づき始めた山々を眺めながら、取引先とのテレビ会議など実際の業務を進めた。

地方移住に関心がある、都内在住でデータ解析会社勤務の佐藤恵介さん(38)は「自然の中で仕事すると生産性が高くなる」とキーボードをたたく顔に笑みがこぼれた。「通勤や物価の高さを考えると、テレワークが進むことで東京にいる意味がなくなる」と感想を話した。

一行は温泉のあるゲストハウス「ラーハ」(同町浅川)に宿泊。2日目は、りんご狩りや商店街の散策などを満喫し、特産の奥久慈シャモも味わった。

大子町は人口減少と県内一の高齢化率が大きな課題。ツアーに駆け付けた高梨哲彦町長は「コロナ禍の地方移住への関心は、大子町にとって大きなチャンス。参加した若者に意見を聞き、今後の取り組みに生かしたい」と語った。

体験ツアーは、県の「たのしむ茨城テレワーク移住促進事業」の一環。事業費は500万円を上限に県が2分の1を補助する。同町のほか土浦、笠間、潮来の各市でも予定している。

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