2021年1月14日(木)

「鬼滅」偽グッズに注意 ネットで違法出品「買わないで」

大手通販サイトに出品されていた「鬼滅の刃」の海賊版DVDの紹介画面。正規品と比べ不自然に安い値段で販売されていた(茨城県警提供)
大手通販サイトに出品されていた「鬼滅の刃」の海賊版DVDの紹介画面。正規品と比べ不自然に安い値段で販売されていた(茨城県警提供)

テレビアニメや映画と併せて空前の大ヒットとなっている人気漫画「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」。関連商品が数多く販売される中、裏で横行しているのが偽グッズだ。昨年10月には海賊版DVDを密輸して茨城県内の女性に販売していた男が茨城県警に逮捕されるなど、全国で摘発が相次ぐ。業界関係者からは「制作費が回収できないと『鬼滅』に続く新たな作品を生み出せなくなってしまう。ファンなら偽物は買わないで」と切実な声が上がる。

■県警摘発
「海外製です。日本製と比べると多少画質などが劣る場合があります」「CMは入っていません」

このような商品説明で大手通販サイトに出品されていたのは、テレビアニメ「鬼滅の刃」の全話が収録された海賊版DVD3枚組セット。現在販売されている正規品は約6万5千円なのに対し、税込み9700円と不自然に安い価格で販売されていた。

購入した人などが評価を書き込むレビューには、「粗いと思っていた画質も問題ないが、著作権はどうなっているの?」といった感想や、海賊版と認識しながら購入したとみられる書き込みもあった。

県警はこのDVDを販売していた福岡県の男を著作権法違反容疑で逮捕。その後、3枚組DVD200セットをマレーシアから輸入しようとしたとして、関税法違反容疑で再逮捕した。

■10倍以上激増
DVD以外にも、フィギュアやキーホルダーなどの偽グッズに関する摘発が全国で相次いでいる。

アニメ「鬼滅」の著作権を持つ「アニプレックス」(東京)の担当者は「警察への捜査協力は例年の10倍以上に激増している」と明かす。

同社は通販サイトやフリーマーケットアプリに対し、違法出品の削除を申請し、悪質なものは刑事告訴も行っている。それでも、誰でも気軽にネットで売り買いできる環境が悪用され、非正規品の出品は後を絶たないという。

同社の担当者は「海賊版や模造品が出回ることで、製作者や原作者が本来得るべき利益を回収できなくなってしまう」と嘆く。その結果、「新しい作品を生み出せなくなるなど、産業の弱体化につながりかねない」と危機感を募らせる。

■見極めは
偽物かどうかの見極めについて、県警サイバー犯罪対策課の担当者は「ネットで購入する際は、まず公式サイトで正規品の存在を確認し、価格を比較してほしい」と話す。商品説明やレビューに「海外品」「理解ある方のみ購入してください」など、海賊版をにおわせる文言がないかどうかの確認も呼び掛ける。

店頭で実物を見て購入する場合は、パッケージなどの誤字や印刷の粗さ、フィギュアなどは造形の崩れにも注意が必要だ。

一方で、コンピュータソフトウェア著作権協会(東京)の担当者は「国外で製造されたものでも精巧な違法コピー品が確認されており、判断が難しいものもある」と指摘する。公式サイトや信頼できる出品者からの購入を勧める。

同課によると、偽物と知りながら転売するなどした場合、著作権法に抵触する。県警は、偽物を買ってしまったり、その疑いがあったりする場合は、近くの警察署に相談するよう求めている。



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