2021年2月3日(水)

城里・鳥インフル 出荷制限「いつまで」 風評被害懸念の声 茨城県、防疫措置に全力

鳥インフルエンザが発生した養鶏場で殺処分作業の準備を進める県職員ら=2日午前、城里町内(県提供)
鳥インフルエンザが発生した養鶏場で殺処分作業の準備を進める県職員ら=2日午前、城里町内(県提供)

茨城県城里町で2日、県内の養鶏場では15年ぶりとなる鳥インフルエンザの感染が確認された。これまで対策に注力してきた同業者からは「こんな近くで起きるとは」「風評被害が怖い」「出荷制限はいつまで」といった不安の声が上がる。県は発生農場などの防疫措置に全力を挙げるとともに、養鶏業者に対する感染防止対策の徹底を再度呼び掛ける。

県は、発生農場から半径3キロ以内を鶏や卵の移動を禁じる「移動制限区域」とした。同区域内で採卵鶏の農場を営む男性(30)は、2日朝から約1時間、県家畜保健衛生所の立ち入り検査を受けた。

懸念するのは移動制限による影響だ。「何日分かは卵をためられるが、いつまで出荷制限がかかるのか」と不安を口にした。鶏舎内で防護服を着用するなど以前から鳥インフル対策は気を使っており、徹底を再確認した。

半径3〜10キロの「搬出制限区域」となった養鶏業者も対応に追われた。

養鶏場の30代従業員男性は、同業者から感染発生の一報を受けた。県家畜保健衛生所への問い合わせや、出荷を予定していた取引先、運送業者との調整に奔走した。「(昨年12月に)千葉県で発生したときから覚悟していた。なるようになってしまったなという感じだ」と話す。

国内での感染拡大を受け、農場内で消毒用の石灰を散布する場所を増やすなど対策を強化してきた。男性は「怖いのは取引先や消費者の風評被害。自分のところで感染しないよう意識を強め、防疫をしっかりするしかない」と力を込めた。

別の農場の男性社長(76)は「非常に厳しい。初めての体験だ」と戸惑う。この日は朝から鶏舎に破損がないかどうか確認した。「びっくりした。こんな近くで起きるとは夢にも思わなかったというのが本音だ」と打ち明けた。

県は2日早朝、制限区域内での防疫措置に乗り出した。

制限を解除するには、殺処分後に県が行う検査などを経て決まる。鶏卵の出荷については、家畜伝染病予防法の特例で殺処分完了前に再開できる可能性がある。県は同日、移動制限区域内の全4戸で特例適用に向けた遺伝子・抗体検査を実施。いずれも陰性が確認され、国と出荷再開の可否を今後協議する。

養鶏業者らでつくる県養鶏協会(水戸市)も被害を最小限にとどめるため、対策の徹底を再度呼び掛ける。同協会の幹部は「いよいよ茨城にも来てしまった。基本に忠実に防疫措置を行い、ウイルスをできるだけ鶏舎内に持ち込まないようにしたい」と述べた。



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