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潮来・潮音寺、境内包む「花あかり」 東日本大震災10年で法要 秋川雅史さん、歌を奉納

境内に並べられたろうそくに手を合わせる人たち=潮来市日の出の潮音寺、吉田雅宏撮影
境内に並べられたろうそくに手を合わせる人たち=潮来市日の出の潮音寺、吉田雅宏撮影


茨城県潮来市日の出の潮音寺(村上定運住職)で11日、「東日本大震災十年大法要『花あかり』」が開かれ、境内が花とろうそくの明かりに包まれた。

「花あかり」は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、花が消費されずに捨てられる「フラワーロス」を村上住職が知ったことで企画。クラウドファンディングを通じて約700万円の資金を集め、境内をガーベラやダリアなど、約1万輪の花で飾った。

地震発生時刻の午後2時46分には、法要参加者全員で黙とうし、鎮魂の鐘が7回打ち鳴らされた。その後、テノール歌手の秋川雅史さんが「花は咲く」「千の風になって」の2曲を独唱し、歌を奉納した。

午後5時ごろからは境内に並べられた約1万個のろうそくに火がともされ「祈 3・11 忘れない」の文字などが浮かび上がった。

寺は震災による液状化で大きな被害を受けた日の出地区に立地。これまでも、毎月11日に鎮魂のための法要を行ってきた。

村上住職は「歴代の住職が取り組んできた『万燈会(まんとうえ)』と『花のお寺』を組み合わせた企画。多くの方の支えで実現することができた」と感謝し、「この景色を美しいと思う気持ちも、亡くなった方を悼む気持ちも生きていてこそ。命があるのは奇跡的で尊いということを、明かりを見ることで感じてもらいたい」と話した。

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