「ご神体列車」のすす払い ひたちなか・阿字ケ浦駅 引退車両の塗装剥がす

ご神体となるキハ222の塗装を剥がす参加者=ひたちなか市阿字ケ浦町
ご神体となるキハ222の塗装を剥がす参加者=ひたちなか市阿字ケ浦町
茨城県ひたちなか市を走るひたちなか海浜鉄道湊線(勝田-阿字ケ浦駅)で44年走った車両を「ご神体」とした「鉄道神社」の建立を目指す市民団体が3月27日、終着の阿字ケ浦駅で、車両の傷んだ塗装を剥がす「すす払い」を開き、参加した鉄道ファンや家族連れら約40人が貴重な体験を楽しんだ。

ご神体は気動車「キハ222」。1962年製造で、北海道の羽幌炭鉱鉄道で使われた後、71年から湊線を走行。2015年の引退後は同駅で保管されている。

すす払いは、湊線を生かしたまちづくりに取り組む市民団体「三鉄ものがたり実行委員会」が企画した。「ひたちなか開運鐵道神社」の建立に必要な資金を集めるため、昨年末にクラウドファンディングを実施。すす払いは返礼品の一つとしていた。

参加者は軍手とヘルメットを着け、塗装が剥がれかかったり、浮き上がったりしている場所にスクレイパーを入れて塗装を取り除いた。会場ではご当地グルメの那珂湊焼きそばが振る舞われ、地元の食を味わいながら作業を楽しんだ。

東海村から参加した武藤光希さん(15)は「動いても止まっていても感じる力強さが電車の魅力。貴重な体験ができてうれしい」と笑顔で話した。

車両の補修や塗装は4月中に行い、5月中旬以降の建立を目指す。同団体の佐藤久彰代表は「神社を『鉄道ファンの聖地』として、人を呼び込むイベントも展開したい。前例のない取り組みで地元の活性化につなげることができれば」と意気込んだ。

海浜鉄道の吉田千秋社長は「鉄道事業者では思いつかないアイデアで素晴らしい。一緒に地元を盛り上げたい」と話した。

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