2021年4月6日(火)

DVと児童虐待、表裏一体 NPOが相談支援と体制整備訴える

女性支援(DV事案)・子ども支援(虐待事案)対応に関する調査報告書を手にするNPO法人ウィメンズネット「らいず」のメンバー=水戸市内
女性支援(DV事案)・子ども支援(虐待事案)対応に関する調査報告書を手にするNPO法人ウィメンズネット「らいず」のメンバー=水戸市内

ドメスティック・バイオレンス(DV)被害者支援に当たるNPO法人ウィメンズネット「らいず」(三富和代代表理事)は、茨城県内44市町村に対し、DVと子どもの虐待対応に関するアンケート調査を実施した。子どもの虐待として対応した事案から、後に夫婦のDVが判明したケースを、11市町村で確認するなど、密接な関わりがあることが認められ、三富代表理事は「DVと児童虐待は表裏一体。ワンストップの支援が大切。住民が身近に相談できる市町村で体制を整えてほしい」と訴えた。また、DV防止法で設置の努力義務が定義されている配偶者暴力相談支援センター整備は2市にとどまり、設置の重要性を指摘している。

最近の子どもの虐待死の背景に、DVが判明する事例が相次いでいることから、県内市町村の相談体制の実態を調査し、支援の充実や強化につなげようと昨年12月、44市町村の担当課に調査票を郵送し、全ての自治体から回答を得た。

調査結果によると、DVを含む女性支援と子ども支援の担当部署について、同一部署と回答したのは24市町村(54・5%)、異なる部署と回答したのは20市町村(45・5%)だった。

また、配偶者暴力相談支援センターの設置計画を尋ねたところ、現在設置されている水戸と古河の2市を除いては、センターの設置を計画している市町村はゼロで、設置が進んでいない実態が明らかになった。

さらに、DVと子どもの虐待の関連性も浮き彫りとなった。2020年4月から11月までの8カ月間、DVとして対応しながら、その後子どもの虐待で対応した事案の有無を尋ねたところ「はい」と回答したのが5市町村(11%)あり、最も多かったのが取手市の12件だった。一方、子どもの虐待として対応し、その後、DV事案で対応した事案の有無を尋ねたところ「はい」と答えたのは11市町村(25・6%)あった。

職員の研修については、DV被害者支援の根拠となる法令や基本計画に関する研修会が「まったくなかった」「あまりなかった」と回答したのは32市町村(72・8%)で、DVや子ども虐待が被害者にもたらす心理的な影響や心理的な回復支援の研修会は「まったくなかった」「あまりなかった」と回答したのは24市町村(55・8%)に上った。同法人は「DV被害者はDVを受けたことで、精神疾患を持った人が多い。適切な支援につなげるため、職員の育成は必要」と強調した。

調査結果をまとめた冊子は全市町村の担当窓口、県警各署に配布するほか、同法人のホームページでも公開する。



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