2021年4月8日(木)
ハクチョウ2羽、置いてけぼり? 渡りの季節も帰らず 水戸・中沢池公園
- 渡りの季節を迎えても滞在するオオハクチョウ=5日、水戸市元吉田町の中沢池公園
茨城県水戸市元吉田町の中沢池公園で、渡りの季節を迎えたにもかかわらずとどまっているオオハクチョウ2羽が確認された。本来ならシベリアから越冬のため渡来し、3月ごろに北帰行する。県自然博物館(坂東市)の担当者は「何らかの理由で残ってしまった個体だろう。今見られるのは珍しい」としている。
2羽を発見したのは、日本鳥類保護連盟県支部長の山口萬壽美さん(85)=水戸市。昨年11月から同所でハクチョウを確認。多いときは12羽ほどいた。2月下旬にほとんどが飛び立った。残っている2羽のうち、1羽は左羽をけがしている様子だったという。今月5日時点で、2羽は池の中をゆっくり巡回していた。山口さんは「(公園に)餌となるハナショウブがあるから来たのでは。けがは心配だ」と見守ってきた。
同館によると、越冬したオオハクチョウやコハクチョウは身体的に問題がなければ、ほぼ全て北に帰る。けがなどで飛ぶのが難しいときは残ってしまう場合もあるという。