2021年4月12日(月)

茨城描く漫画や小説 ご当地作品続々 魅力再発見の一助に

相次いで出版されている茨城と関連が深い漫画や小説。右から「茨城ってどこにあるんですか?」(芳文社)、「茨城ごじゃっぺカルテット」(小学館)、「本能寺から始める信長との天下統一」(オーバーラップ)=吉田雅宏撮影
相次いで出版されている茨城と関連が深い漫画や小説。右から「茨城ってどこにあるんですか?」(芳文社)、「茨城ごじゃっぺカルテット」(小学館)、「本能寺から始める信長との天下統一」(オーバーラップ)=吉田雅宏撮影

茨城を舞台にしたり、茨城と関連が深かったりする漫画や小説が最近、相次いで発表されている。作品化の経緯はさまざまだが、県民なら思わず共感できる描写がてんこ盛り。民間調査会社による昨年の「都道府県魅力度ランキング」で8年ぶりに最下位を脱した茨城県。茨城の魅力や真の実力を知る作家や編集者は、「住みやすく魅力的な土地」と口をそろえる。娯楽を通して見た茨城県の姿とは-。

■坂東が舞台
2020年3月から小学館の漫画アプリ「マンガワン」で隔週連載する「茨城ごじゃっぺカルテット」。12日には単行本の第2巻を発売する。舞台は坂東市で、東京から引っ越して来た女子高生が現地で友人をつくり、都会とのギャップに驚きながら日常を過ごす-という粗筋だ。

茨城にヤンキーが多いと思った主人公が転校先でズレた自己紹介をしたり、友人と牛久大仏までバイクでツーリングしたりと、何げない生活を優しい筆致で描いている。

作者の豚(とん)もうさんは同市出身。舞台を地元にした理由について「東京に出た後、初めて地元を客観的に見ることができた。自然が豊かで住みやすい地域と再認識した。そんな場所で、仲の良い友人とのやりとりが醸し出す空気感を描ければ」と話す。

担当編集者も栃木県出身で、「同じ北関東で共通点も多い」。主人公がバイクの免許を取る描写など、「実際に感じた都会とのギャップを話し合いながら作品を作っている」と明かした。

■未知の土地
芳文社の月刊誌「まんがタイム」で連載、昨年12月に単行本第1巻が発売された真枝(まえだ)アキさんの漫画「茨城ってどこにあるんですか?」。牛久市内に支社があるタウン誌編集部が舞台、という設定だ。登場人物は取材などで県内各地を訪れる。当初、東京出身の女性が主役となっていたが、途中から主役の座を奪ったのは、東京への憧れを抱く茨城の女子高生。地元出身キャラを主軸に据えたことで、茨城の自虐ネタとPRの両面を織り交ぜながら話を展開している。

豚もうさん、真枝さんに共通するのが「自分の生活圏以外の茨城については、あまり知らなかった」という点。真枝さんは「(出身の)牛久市以南の常磐線沿線以外は、同じ茨城でも自分にとっては未知の土地だった。同じ状況の県民もいると思うので、いろんな茨城の魅力を描けたら」と語る。

■強い郷土愛
タイトルを見ただけでは「茨城」の要素に気付かないものの、ことあるごとに茨城の情報が登場する作品もある。北茨城市在住の作家、常陸(ひたち)之介寛浩(のすけかんこう)さんのライトノベル「本能寺から始める信長との天下統一」(オーバーラップ文庫)だ。

茨城出身で郷土愛が強い男子高校生が、本能寺の変の現場にタイムスリップして織田信長を救い、片腕となって活躍する物語。単行本は第5巻まで発売、26日には漫画化版の第1巻が発売される。

常陸之介さんの趣味が寺社巡りということもあり、作中で県内の神社仏閣に触れるほか、現代を思い起こすシーンで主人公が県内の地名や特色を紹介する。主人公は茨城に居城を構え、重要な拠点として描かれる。

茨城のネタをちりばめていることについて、「茨城はとても住みやすく魅力的な土地なのに、知られていないのが悔しかった」と常陸之介さん。今後の作品も「できる限り茨城を舞台にしていきたい」と意欲を見せる。

このほか茨城が登場する作品は、大洗町の町並みを忠実に再現して話題となったアニメ「ガールズ&パンツァー」の「最終章第3話」が劇場公開。NHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」は、主人公の渋沢栄一と水戸藩の関係が描かれ注目を浴びている。



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