2021年4月16日(金)

学校に回収ボックス 制服リユース広まる ショップ「さくらや」茨城県内にも3店舗 再生し販売

廊下に設置された制服の回収ボックスに入れられた制服を手にするJRC部顧問の草間桜子教諭=つくば市竹園の県立竹園高校
廊下に設置された制服の回収ボックスに入れられた制服を手にするJRC部顧問の草間桜子教諭=つくば市竹園の県立竹園高校

卒業式を終え、制服のリサイクルやリユースの動きが広まっている。自動車学校や茨城県立高校には、制服の回収ボックスが設置され、役目を終えた制服が少しずつ集まっている。回収された制服は、学生服リユースショップ「さくらや」を通じ、全国の子ども食堂や子どもの支援団体活動に役立てられる。また同ショップの県内店舗数も増えつつあるなど、リユースの輪が広がりを見せている。

「教習所に通わない人も(回収ボックスに)入れてくれる。これほど集まるとは」。土浦自動車学校(土浦市)を管理するモトヤユナイテッド人事グループディレクター、岡野智紀さん(45)はこう話す。

同校の受付には、黄色い回収ボックスが置かれ、役目を終えた制服が入れられている。ほかに、同社グループ会社の県西自動車学校(筑西市)、上筑波自動車学校(つくば市)、取手自動車教習所(取手市)、免キラつくばベース(つくば市)にも設置され、5校で計137着が集まった(3月9日現在)。回収ボックスは5月末まで設置する予定という。

■「誰かの役に」
一方、茨城県立竹園高校(つくば市)も制服の回収に乗り出した。JRC部が制作した回収ボックスを校内に設置。この取り組みは、さくらや小美玉店の働き掛けに共感したのがきっかけという。

今春同校を卒業した同市、三木香乃さん(18)は「一人っ子で譲る人もいない。誰かの役に立てるのではあれば」と、ブレザーとワイシャツを寄付した。顧問の奈良由紀子教諭(53)と草間桜子教諭(33)は「制服のリサイクルは、SDGsの12番目の目標『つくる責任つかう責任』につながる。高校生ができる行動の一つ」と声をそろえる。同校では、この取り組みを今後も継続するという。

自動車学校と県立竹園高校で回収した制服は、さくらやが査定・買い取った金額を全額官民挙げて取り組む「子供の未来応援国民運動」へ送金され、子ども支援に役立てられる。

■「家計助かる」
学生服リユースショップ「さくらや」は、茨城県内に水戸、つくば、小美玉の3店舗あり、徐々に広がりを見せている。

2019年から文具店の傍ら、リユース商品の取り扱いを始めた小美玉店。店内には近隣の幼稚園や小学校、中学校、高校のリユース品がずらりと並ぶ。クリーニングに出し、きれいに仕上げた後、定価の1〜3割の値段で販売。店主の井坂真理子さん(54)は「子どもにとって新品の制服は一番だが、リユースも選択肢の一つ。必要な人に支援していきたい」と力を込める。

シングルマザーで3人の子どもを育てる市内在住のパート、郡司恵美子さん(36)は、同店で今春、中学校入学の長男のために制服をそろえた。「入学準備は出費が大きい。かなり家計が助かった。品物もきれい」と明るく話した。

創業者の馬場加奈子社長は「(経済的に)大変な家庭もある。子どもたちが自由に教育を受けられるように、そして服による差別を避けるためにも、制服のリユースは必要」と、思いを込めた。



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