2021年5月5日(水)

亡き父の思い胸に親子絵画展 水戸の佐藤さん、9日から東海のギャラリーで

政一さんの写真を手に、思いを語る佐藤淳子さん。右は政一さん、左は淳子さんの作品=水戸市元吉田
政一さんの写真を手に、思いを語る佐藤淳子さん。右は政一さん、左は淳子さんの作品=水戸市元吉田

水戸市在住の洋画家、佐藤淳子さんと、父政一さんによる「親子展」が9日から、茨城県東海村舟石川駅西の東海ステーションギャラリーで開かれる。昨年から準備をしてきたが、政一さんが4月1日、86歳で他界。2人そろって会場に立つことはできなかった。淳子さんは「父のためにも絵を描き続ける」と気持ちを新たにする。

政一さんは身近な風景画を好み、職場で絵画部長を務めたり、地元の美術団体に長年所属してきた。娘の淳子さんも父の勧めで本格的に油彩画を始め、2004年以降、多数の展覧会で入選や入賞を重ねている。

構成や色彩を緻密に考え、こつこつと描く政一さんに対し、人や光などイメージから作り上げていく淳子さん。全く違った画風ながら、それぞれの作品を尊重し、「絵を通して楽しい時間を共有してきた」(淳子さん)。県芸術祭美術展覧会(県展)では、18年に淳子さん、20年に政一さんが、ともに特賞を受賞。その実力は高く評価されている。

親子展を開くきっかけとなったのは19年12月、政一さんにがんが見つかったことだ。医師から余命を告げられ「展覧会を開こう」と家族で決めた。手術を経て、政一さんは精力的に絵を描き、長年の画風を変えて挑んだのが県展に出品し特賞となった「安曇野と有明山」だった。

今年3月20日、体調が悪化し政一さんは緊急入院。出品を控える淳子さんの顔を見るたび、病床で「とにかく絵を描け」と繰り返した。

政一さんが亡くなったその日に完成した作品は、公募団体の光風会展で会友賞を受賞した。タイトルは「旅のはじまり」。いつも隣にいた父の姿はないが、「これからは父の夢と一緒に歩いていこうと思う」。

展覧会では、政一さんの風景画や、淳子さんの最近の作品約40点を紹介。淳子さんの絵は、人や街を大胆に組み合わせた赤い色調が特徴で日展や県展、光風会展への出品作が中心。

「親子展 佐藤政一&佐藤淳子」は15日まで。午前10時から午後6時(最終日は午後3時)。同ギャラリー(電)029(287)3680



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