茨城・潮来市と千葉・香取市 人事交流で地域活性化 「水郷」活用で相乗効果

職員人事交流で千葉県香取市から潮来市観光商工課に配属された行木章さん=同市役所
職員人事交流で千葉県香取市から潮来市観光商工課に配属された行木章さん=同市役所
茨城県潮来市と千葉県香取市は、2021年度から職員の人事交流を始めた。初年度は商工・観光分野で各1人が派遣されている。両市は隣接している上、ともに「水郷」という地域資源を活用したまちづくりに取り組んでおり、地域・文化的にも共通点が多い。人事交流を足掛かりに、観光PRや地域活性化などの相乗効果を狙う。潮来市によると、県をまたいだ人事交流は珍しいといい、担当者は「互いに良いところを取り入れながら広域の観光行政を進めていきたい」と話している。

人事交流は、潮来市の原浩道市長と香取市の宇井成一市長の話し合いで実現した。

原市長によると、構想自体は4、5年ほど前からあり、初年度が商工・観光分野での人事交流となったことについて、原市長は「両市は祭りや神事の形態に共通点が多く、ともにあやめを観光資源にしているスポットがある」と説明。さらに「以前から鹿島神宮、香取神宮、息栖神社の『東国三社巡り』に潮来市としても関わっており、連携して観光拠点の広域連携に取り組みたい」と語った。

香取市から潮来市に派遣されたのは、行木章さん(46)で、観光商工課に配属された。前年度は香取市商工観光課で商工振興や創業支援などの担当をしており、潮来市でも前職と同様の分野が主な担当になるという。

潮来市について、行木さんは「親戚がいたので、子どもの頃からたびたび訪れていた」といい、地域の印象を「職員も市民の方も、地域を良くしようという強い思いを持った方が多い」と話す。「潮来と香取、両市の発展に向けて力を尽くしたい」と意欲を見せた。

潮来市観光商工課の河瀬由香課長(51)は、人事交流の効果について「これまで観光客の誘致に当たり、潮来は水戸方面、香取は首都圏や外国人にPRの軸足を置くことが多かった。香取を訪れた方に潮来まで足を延ばしてもらったり、逆に香取へ人を流せるような形を目指したい」と意気込む。

コロナ禍で潮来市の観光業も打撃を受けており、5月下旬からのあやめまつりは開催するものの、目玉の一つである「嫁入り舟」などの園内イベントは中止が決まった。

河瀬課長は「コロナが収まったあとから準備を始めたのでは遅い。今からコロナの収束を見据え、エンジンをかけておきたい」と話した。

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