鹿島臨海鉄道 3期連続の赤字 3月期 5846万円、旅客運輸大幅減

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鹿島臨海鉄道(茨城県大洗町、篠部武嗣社長)が4日までに発表した2021年3月期決算は純利益が5846万円の赤字だった。赤字は3期連続。新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛で大洗鹿島線の旅客運輸収入が大幅に減少し、3053万円の赤字だった前期から赤字幅が拡大した。

旅客輸送人員は前年度比27.0%減の149万7千人。定期旅客は県立高校の臨時休業などで同20.3%減の100万6千人、定期外旅客も「大洗あんこう祭」などのイベント中止が響き、同37.7%減の49万1千人にとどまった。

貨物輸送量は経済活動の停滞で同8.6%減の25万3千トン。売上高に当たる営業収益は同22.8%減の8億7213万円だった。

営業費は人件費削減を進めて同14.1%減の10億550万円に抑えたものの、経常損益は1億1651万円の赤字(前期は2742万円の赤字)となった。

足元では定期旅客が持ち直してきたものの定期外旅客は低迷が続く。新型コロナの感染状況は見通せないが、同社は「(旅客は)仮に収束したとしてもテレワークの浸透などで全く元に戻るとはみておらず、要員のさらなる効率化など経費削減を進めざるを得ない」としている。

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