東京五輪「おもてなし」グッズ “お蔵入り”懸念 海外メディアに配付 茨城・鹿島

27日にも海外メディアへの配布が決まった鹿嶋市の「おもてなしグッズ」=鹿嶋市宮中のまちづくり市民センター
27日にも海外メディアへの配布が決まった鹿嶋市の「おもてなしグッズ」=鹿嶋市宮中のまちづくり市民センター
■箸置きやポストカード 魅力発信へ準備急ぐ
原則無観客の開催となった東京五輪サッカー競技会場の茨城県立サッカースタジアムで、鹿嶋市は、海外から訪れた記者やカメラマンなどを対象に、準備してきた「おもてなしグッズ」を配布する。大会組織委員会と調整を進めており、早ければ27日にも配布する。グッズは、観戦客に配られる予定だったが、無観客開催の決定で“お蔵入り”が懸念されていた。市は「少しでも鹿嶋の魅力が発信できるなら」と準備を急いでいる。一方、観客を迎えようと、スタジアムを彩る予定だった児童が育てたアサガオは行き場を失ったままだ。

配布されるのは、和のテイストを味わってもらう箸置きや、ちぎり絵をあしらったうちわのほか、市内名所を紹介するポストカードの3種類。同スタジアム内に設置されたメディアセンターで、これらおもてなしセット270組前後を配布する。製作数が多い箸置きとポストカードは、さらに配布を増やしたい考えだ。

市内のおもてなし準備は2019年ごろから始まったが、今月8日の「5者協議」で、同スタジアムは「学校連携観戦チケット」限定の有観客開催を決定。市はグッズ配布の機会をいったんは失ったが、同センターでの配布が可能になり、「市の魅力発信」という当初の目的にわずかながら光が差し込んだ。

中でも、ポストカードは、12年に1度開かれる「御船祭」や花火大会、市の花「ハマナス」など市の歴史や文化、風景を盛り込んだ写真と絵画のはがきを計1万セット製作。本来は試合日ごとに千セットを配布する予定だった。

ポストカードの作品審査に携わった市文化協会の谷田川卓会長は「ポストカードは鹿嶋の歴史や魅力が詰まった作品ばかり。海外の方にお土産として持ち帰ってもらえるならうれしい」と話した。

だが、同市大野地区の小学校4校の児童たちが栽培し、会場内で観客を出迎えるはずだったアサガオの植木鉢700個は現在も、同センター敷地内に所狭しと並ぶ。鉢の一つ一つには、児童から「ようこそカシマへ 目指せ金メダル」「アスリートの皆さん頑張って」などのメッセージが寄せられている。

同センターに立ち寄った市民からは「子どもたちの気持ちを考えると切ない。少しでも会場に置けないものか」と児童たちの努力を哀れむ声が聞かれた。

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