《いばらき御朱印めぐり》日立・助川鹿嶋神社 足運び親しみ持って

助川鹿嶋神社が毎月1日限定で発行する御朱印と切り絵の御朱印(中央)
助川鹿嶋神社が毎月1日限定で発行する御朱印と切り絵の御朱印(中央)
助川鹿嶋神社オリジナル御朱印帳を手に笑顔で神社への思いを語る臼井強禰宜=日立市鹿島町
助川鹿嶋神社オリジナル御朱印帳を手に笑顔で神社への思いを語る臼井強禰宜=日立市鹿島町
助川鹿嶋神社
助川鹿嶋神社
■黄金色の正月限定印も
絶え間なく車が行き交う茨城県日立市の国道6号の交差点を曲がって同245号に入り、すぐさま路地に入ると、そこには町中とは思えないほどの静かな空間が広がっていた。日立市の助川鹿嶋神社(臼井澄郎宮司)は鹿島神宮を本宮として同市内に分霊された8社のうちの一つ。809年に分霊されたと伝わるが、創立はつまびらかでない。

祭神は日本神話に語られる剣と雷の神、武甕槌命(たけみかづちのみこと)。イザナギノミコトが火の神を切った際、剣に付いた血が岩に飛び散って生まれた。この神は豊葦原中国(とよあしはらなかつくに)(地上の国)平定に派遣され、剣を波に逆さに突き立てて、その上にあぐらをかいて大国主(おおくにぬし)神に国の支配を譲らせる交渉に成功した-といういわゆる国譲りの説話が残る。そのため剣、戦い、交渉ごと(ビジネス)の神として祭られる。

同神社で受けられる通常の御朱印は、鹿や角、家紋の三つどもえをデザインしたもの3種類と、境内社の天神社1種類だが、それ以外にもいろいろある。

「(御朱印は)近年はさらに充実させ、工夫を凝らしています」と話すのは同神社禰宜(ねぎ)の臼井強さん(33)。

言葉の通り、正月には神社名が黄金色の正月限定御朱印。桜の季節には桜もうで御朱印。6月中旬には神社名が緑文字の夏越しの大祓(おおはらえ)、年末には年越しの大祓の御朱印を授与している。昨年9月から始めた月替わりの御朱印は毎月色が変わりカラフル。毎月1日に「朔日(ついたち)参り書き置き御朱印」として発行する。

オリジナルの御朱印帳も作っている。「鹿」の文字を跳ねるシカのようにデザインしたものの他に、一冊一冊手作りした御朱印帳も人気だ。こちらは毎月SNS(会員制交流サイト)で翌月頒布のものを告知しているので要注目だ。御朱印帳には専用の御朱印が付く特典もある。

御朱印を柱とした授与品に力を入れる理由について臼井禰宜は「御朱印は言うまでもなく参拝の証しだが、神社に足を運び、広く知ってもらうツールとしての役割も大きい。リピーターを増やすとともに、神社に親しみを持って理解を深めてもらえれば。ぜひ足を運んでみてください」と話した。(第1土曜日掲載)

■メモ
アクセス…日立市内の国道6号を北進し、国道245号交差点を右折して最初の路地を左に入ると駐車場がある。
住所…日立市鹿島町2の4の4
電話…0294(21)2920
御朱印…片面は500円、見開き、切り抜きは1000円。季節ごと、月ごとなどの限定印、特別な印は1500〜2000円。SNSなどで随時告知している。受け付けは午前9時〜午後4時半。

関連記事

ニュース一覧へ

全国・世界のニュース