東京電機と諸岡 移動電源車を共同開発 悪路や急勾配走行可能 被災地に電力供給

東京電機と諸岡が共同開発したゴムクローラー式移動電源車
東京電機と諸岡が共同開発したゴムクローラー式移動電源車
自家発電装置の製造販売を手掛ける東京電機(茨城県つくば市桜、塩谷智彦社長)と、建設用機械製造の諸岡(龍ケ崎市庄兵衛新田町、諸岡正美CEO)は、ゴムクローラー式移動電源車を共同開発し販売を始めた。大雨でぬかるんだ悪路や坂道、倒木がある場所を走行し、災害で孤立した地域に電力を速やかに供給する。官公庁や電力・通信会社、レンタル会社などへの販売を狙う。

移動電源車は長さ4.98メートル、幅2.27メートル、高さ2.79メートルで、重さ10.2トン。諸岡のゴムクローラー式キャリアダンプを改造し、荷台部分に東京電機のディーゼル式自家発電装置を搭載した。

悪路での走行に加え、高さ45センチの段差を乗り越えたり、傾斜20度の急勾配を登坂したりできる。車を上から見下ろしたような映像を表示する「アラウンドビューモニター」も利用できる。

危険な場所では、離れた場所からリモコンを使って遠隔操作することが可能だ。遠隔操作でも精密な運転ができるように、動きの速さを制御する「スローモード」を搭載した。

体育館などの避難所用電源として、発電装置の出力は100キロボルトアンペアとした。電気を供給する送電ケーブルを備えるため、現場にケーブルを敷設する必要がない。ケーブルを自動で巻き取る電動リールもある。

国内では大型台風や地震といった自然災害が相次ぎ、長期の停電が多発している。こうした事態を踏まえ、両社は2019年春に移動電源車の開発に乗り出した。県の「次世代技術活用ビジネスイノベーション創出事業」に参画し、販売ターゲットの絞り込みや市場規模の予測、競争優位性などビジネスプランをまとめた。

東京電機は今回の移動電源車について「有事の際に一般車両では断念していた悪路へも赴ける」と説明。その上で「現地にて速やかに電力の供給ができる」とした。

諸岡の担当者は「(両社の)お互いの良いところを出せた」と話し、「災害支援の一つの柱になる」と期待を寄せた。

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