茨城県知事選 大井川氏再選 挑戦の県政、訴え届く

2回目の当選が確実となり、記者団の質問に答える大井川和彦氏=5日午後8時29分、水戸市笠原町、吉田雅宏撮影
2回目の当選が確実となり、記者団の質問に答える大井川和彦氏=5日午後8時29分、水戸市笠原町、吉田雅宏撮影
現職の当選確実の一報を受け、敗戦の弁を述べる田中重博氏=5日午後8時4分、水戸市白梅、鹿嶋栄寿撮影
現職の当選確実の一報を受け、敗戦の弁を述べる田中重博氏=5日午後8時4分、水戸市白梅、鹿嶋栄寿撮影
■コロナ対策に全力
茨城県知事選は5日、「挑戦する県政」の継続を訴えた1期目の現職、大井川和彦氏(57)が、元茨城大副学長の新人、田中重博氏(74)との一騎打ちに圧勝した。新型コロナウイルス禍の中、コロナ対策や日本原子力発電(原電)東海第2原発の再稼働問題などが争点となった選挙戦は、県民が継続を選び、幕が引かれた。

午後8時すぎ、水戸市内の選挙事務所で当選確実の報を受けた大井川和彦氏は、マスク越しに笑顔を浮かべ、共に選挙を戦った議員や支持者から拍手を送られた。

大井川氏は午後8時3分ごろ、支援を受けた自民、公明、国民民主党の国会議員や県議、市町村長ら支持者とともに万歳三唱し、2回目の当選を喜んだ。「コロナ対策についてのご理解、4年間続けてきた『挑戦する県政』の歩みへのご支持が大きかった」と振り返り、「この4年間、茨城県の底力を確信した。もっともっと引き出し、素晴らしい県にしていくことが務め」と力強く語った。

2期目にまず注力すべき政策として「コロナの『第5波』、感染収束を目指し、最大限の努力を行う」とコロナ対策を挙げた。中長期的課題では「人口減少時代、大きな環境問題を乗り越え、全ての人を幸せにする県づくりにまい進していく」と述べた。

今回の知事選は、新型コロナの感染拡大による国の緊急事態宣言や県独自の非常事態宣言下での「異例の戦い」となった。街頭演説を実施しないなど、選挙活動を自主的に制約した。自民、公明、国民民主の推薦のほか、700を超える団体の推薦を取り付け、結果は圧勝となった。6期務めた現職に挑戦し保守分裂の激戦だった2017年の前回と打って変わり、形勢有利の中で戦った。

選対本部長の山口伸樹笠間市長は「コロナ禍で大変難しい選挙だったが、多くの方のご支援で当選を果たせた。県内全44市町村を遊説カーで回り、施策を訴え、しっかり県民に響いたのではないか」と振り返った。自民県連の海野透会長代行は「大井川県政を支援し、県民の幸せを求め、豊かさを求め、魅力度日本一のために共に闘っていく」と話した。

山形学後援会長は「コロナ禍にもかかわらず投票した(県民の)思いに、県政の中で応えていただきたい」と期待を寄せた。

■田中氏 県政監視続ける 「出遅れ、力不足だった」
新型コロナウイルス対策の強化や東海第2原発の再稼働反対などを柱に、県政の転換を掲げた田中重博氏の訴えは、現職の厚い壁に阻まれた。午後8時ごろ、水戸市白梅の選挙事務所で支援者らと結果を待った田中氏に「大井川和彦氏の当選確実」と伝わると、事務所内に落胆の色が広がった。

田中氏は、擁立した市民団体「いのち輝くいばらきの会」の役員らとともに記者会見し、「力不足だった。出馬表明も遅れ、政策を十分に有権者に浸透させられなかった」と敗因を語った。その上で「17日間、全力で戦ったつもり。悔いはない」と言い切った。

一方で、訴えてきたコロナ対策や再稼働反対について「県民の切実な願いだ」と強調。今後も地方自治の専門家として「県政への監視を続けたい」と述べた。

知事選では同会の候補者選考が難航し、田中氏の出馬は告示約3週間前の7月30日となるなど、出足が遅れた。選挙戦終盤に田中氏は、医療従事者に対する待遇の底上げや大規模な臨時医療施設設置による自宅療養者の解消など新たなコロナ対策を打ち出したが、現職との差を埋めることはできなかった。

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