新型コロナ オンライン学習、保護者の負担重く 習熟度の差に懸念

自宅でタブレット端末を立ち上げる男子児童
自宅でタブレット端末を立ち上げる男子児童
新型コロナウイルス感染拡大で発令している茨城県の非常事態宣言の短縮が決まった。宣言による臨時休業に伴い、県内の児童生徒はオンライン学習を続けている。この間、食事の用意など家事の増大だけでなく、学習面でも保護者に負担が重くのしかかり、習熟度に差が生じるとの懸念も上がる。学校が休みになると特に影響の大きいひとり親家庭の様子を追った。

15日午前9時半、県南地域のアパートの一室。小学4年の男子児童(10)がタブレット端末を立ち上げた。テレビ会議システム「チームズ」で、女性教諭が出席を確認する。男児は「はい、元気です」と返事をした後、コメントの入力を求められた。

「おばあちゃん、これで良いの? ローマ字で日本語打てない。分かんないよ」。男児はそばで見守る祖母(72)に呼び掛ける。

男児はひとり親家庭で、母親(42)は事務職員としてフルタイムで働く。平日の日中は祖母が家事をしつつ、男児を見守る。

祖母は「『みんな元気ですか』とか送れば良いんじゃない」と語り、児童は四苦八苦しながらコメントを入力した。

祖母は「機械が分からないので難しい」と苦笑い。呼ばれるたびに家事の手を止めているという。

男児の通う小学校は、朝の会などをオンラインで実施し、出席を確認する。算数や国語などで双方向のオンライン授業は行わず、小中学生向けの動画教材を使った学習を促す。男児は学習の傍ら、「オンラインゲームしちゃうかも」。

母親は、休日の時に付きっきりで課題をやらせている。「オンライン学習は賛成だが、自治体や家庭で格差が出てしまっていると思う」と心配そうに語る。

家事についても「3食作る必要がある。ご飯を作りながら課題を見て、その合間に他の家事もやってという状況」とため息をついた。

フルタイムで勤務するつくば市、保育士、女性(41)も、小学2年生の息子を祖父母宅に預ける。「時間割が出ていて、低学年は付きっきりでないとこなせないと思う」。仕事は休めず、帰宅後に息子の課題を一緒にこなす日々だ。「休校が終わってから対面授業で学習のスピードが上がり、学習についていけるのか…」と不安を口にした。

県教委の調査によると、休業中のオンライン学習は現在、全44市町村で実施している。県教委義務教育課の担当者は「実施内容には市町村ごとに差がある」と指摘。「端末の配備やインターネットなどハード面の整備も市町村ごとに事情が異なる。緊急時で、工夫してできる範囲でやってもらっている。足りない部分もあると思うが、今後の登校時に補ってもらえれば」と話した。

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