茨城県内基準地価 下落率縮小、回復傾向に 工業地6年連続上昇

茨城県庁=水戸市笠原町
茨城県庁=水戸市笠原町
茨城県は21日、7月1日時点の県内基準地価(全540地点)を発表した。前年から継続の538地点のうち上昇は66地点(前年比10地点増)、横ばいは139地点(同31地点増)だった。用途別の平均変動率は、工業地が前年と同じプラス0.3%で6年連続上昇。住宅地はマイナス0.5%、商業地はマイナス0.2%で、ともに30年連続下落となったが前年と比べ下落幅は縮小した。県は、新型コロナウイルスの影響が続く地域はあるものの、前年と比べ「全体で下落率は縮小し回復傾向」と説明した。

■コロナ影響続く地域も
地価が上昇したのは、住宅地43地点(同7地点増)、商業地10地点(同5地点増)、工業地13地点(同2地点減)。

住宅地は、つくば市が12地点で最多。神栖市8地点、鹿嶋市6地点と続いた。つくば市では、コロナ感染拡大に伴うテレワーク普及などで都心方面からの需要も見られ、コロナの感染以前よりも土地需要が高まっている。

商業地で上昇したのは、つくばエクスプレス(TX)沿線のつくば市6地点、つくばみらい市2地点、守谷市1地点のほか、結城市が1地点。結城市の地点は市役所の新庁舎移転の効果が表れている。

工業地は、つくば市、古河市、土浦市、五霞町で各2地点上昇した。

地価(1平方メートル当たり)の上位5位はいずれも前年と同じ。住宅地、商業地とも1位はつくば市吾妻1丁目で、住宅地はTXつくば駅前、商業地は常陽銀行研究学園都市支店がともに7年連続1位。上位5地点中、住宅地は全5地点、商業地は3地点をTX沿線が占めた。商業地の水戸市トップは、宮町1丁目のJR水戸駅南口の3位。

工業地は、つくばみらい市絹の台4丁目のSMC筑波技術センターが4年連続1位だった。

一方、最も下落幅が大きかったのは、商業地は前年に続き大洗町磯浜町だった。ホテルや旅館が並ぶ県内屈指の観光地だが、コロナの影響で各種イベントの中止が相次いだことで観光客が大きく落ち込み、売り上げ収入が激減。土地需要にも影響した。

住宅地は下落幅が大きかった順に2地点が大子町と日立市、工業地は同4地点が北茨城市、日立市(2地点)、常陸大宮市と、県北地域の下落が目立った。

県地域振興課は「リーマン・ショックや東日本大震災に伴う急激な需要減退と比べると、新型コロナが地価に直接的に与える影響は大きくない」と分析。県地価調査代表幹事の外山茂樹不動産鑑定士は「今後も下落傾向は続くと思うが、感染拡大がまた大きな波で来ない限りはそれほど大きい下落にはならないのでは」との見通しを示した。

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