茨城・常陸太田市郷土資料館 修復仏像を特別展示 木造如来形坐像

常陸太田市指定文化財「木造如来形坐像」の修復完了記念の企画展=同市西二町
常陸太田市指定文化財「木造如来形坐像」の修復完了記念の企画展=同市西二町
■解体、補強で当時の姿に

茨城県常陸太田市郷土資料館(同市西二町)で、特別展示「木造如来形坐像 ~来迎院の文化財とともに」が開かれている。来迎院(同市大里町)に伝わる仏像で、現在は同館で保管しており、約10カ月の修復完了を記念した企画展。保存修理では解体した上で組み直し、補強なども行った。同館では「間近で見られるのはすごいこと」と来場を呼び掛けている。31日まで。

同像は平安時代に造られ、像高85.9センチの等身大の仏像で、ヒノキ材寄せ木造り。1996年の調査で、各矧(は)ぎ目が遊離したバラバラの状態で発見された。両手首先が失われていたが、元は来迎印を結ぶ阿弥陀如来坐像として制作された可能性があるという。

2012年1月に市指定文化財となり、毎年10月の集中曝涼(ばくりょう)で公開してきたが、著しく損傷した状態は文化財保護や学術研究の観点から看過できない状態として、20年度に修理。全ての矧ぎ目を解体した上で、各材を適正な位置に組み直し、補強が必要な部位には新たな材を補った。

市文化課の川崎祐子さんは「丸顔で穏やかで気品のある顔立ちで、自然な質感と流れを示す衣文(えもん)表現など、修復されたことで、造られた当時の姿を正面だけでなく横や後ろから見ることができる」と話している。

ほかに、おみくじ筒・版木や大型絵馬、大般若経などを展示。おみくじの版木は江戸時代末期から明治時代初めまで実際に使われていた。版木は1番から100番まであり、1枚両面に1番と2番があって計50枚が残されている。絵馬は来迎院の本堂に飾られている中から4点を紹介。宇佐美太奇(1794~1872年)や田所静山(1832~69年)など、同市ゆかりの画人が描いた。

入場無料。開館は午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)。月曜休館(祝日の場合は翌平日休館)。問い合わせは市郷土資料館(電)0294(72)3201。

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