水戸市教委 経験者の部活指導議論 勝利主義の恐れ指摘も

水戸市総合教育会議で高橋靖市長はじめ6人が部活動の今後の在り方について話し合った=同市役所
水戸市総合教育会議で高橋靖市長はじめ6人が部活動の今後の在り方について話し合った=同市役所
水戸市教育委員会の21年度第1回総合教育会議が4日、市役所で開かれ、地域の経験者が生徒を指導する「部活動の地域移行」に取り組む同市立双葉台中の先進事例を基に、部活動の在り方について議論した。協議では、指導に当たって教育的な配慮の必要性や、家庭への負担増とならないよう今後、検証していくことを確認した。

同会議は高橋靖市長と志田晴美教育長、教育委員4人で構成。

文科省は昨年9月、休日の部活動について、必ずしも教員が担う必要のない業務とする改革案を示した。

これを受け同校は21年度、地域の経験者が指導に当たる「地域部活動活用事業」を開始。運動部8競技のうち、男子バスケットボール、男子ソフトテニス、男子卓球、剣道、サッカーについて、教師をサポートする形で、地域の経験者が休日の指導を担った。指導者には1時間2500円(教員は同1600円)の報酬が支払われている。

6月に実施し生徒83人、保護者62人が回答したアンケートでは、生徒の8割以上が地域の指導者が持つ知識や技術、練習プログラムについて満足しているとし、保護者も約8割が取り組みに満足しているとの回答があった。

また、顧問については平日のみの指導となり、未経験の種目を指導することへの精神的負担が軽減されたという聞き取り調査の結果も報告された。

教育委員からは、指導力を求めることで勝利至上主義になってしまう恐れがあることや、専門的な指導者へ依頼することで報酬が増え、家庭の経済状況を圧迫してしまうことを懸念する声もあった。

これに対し、志田教育長は「技術向上に特化し、教育的配慮に欠ける指導が行われないよう、検証して問題点を洗い出したい」と述べた。また、高橋市長は「家庭に金銭的負担を求めるためにはメリットを感じてもらう必要がある。その一方で指導力を求めると費用が高くなる。現段階で答えを持ち合わせていないが、しっかりとした指針を示していけるようご意見を頂きたい」と述べた。

会議は市の教育の課題などを共有し、連携して効率的な教育行政を推進するのが目的。2015年度から毎年2回開かれている。

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