東京五輪車、脚光 走行距離少なく安価 新車不足、茨城県内も需要増

境町が公用車として購入した東京五輪大会専用車=境町役場
境町が公用車として購入した東京五輪大会専用車=境町役場
今夏の東京五輪・パラリンピックで、大会関係者の移動などに使われた大会専用車(オリパラ車)が、中古車市場をにぎわせている。赤や青のゴールテープをイメージしたデザインに「TOKYO2020」のロゴが入る。走行距離が少なく、新車よりも大幅に安く購入できることから、茨城県内でも需要が高まっている。

「大会ワールドワイドパートナー」だったトヨタ自動車は、プラグインハイブリッド車(PHV)のプリウスPHVや、ヴォクシー、カローラ、燃料電池車(FCV)のMIRAIなど、約3700台を大会に無償貸与。このうちリース車として持っていた車両など約2700台を、中古車として大会後に一般販売している。

県内ではトヨタディーラー系の中古車販売店が取り扱う。中古車センターを含め県内50店舗を展開する茨城トヨタ自動車(水戸市)では、9月中旬から車両を店頭展示し、トヨタグループのトヨタユーゼック(千葉市)が手掛けるオークションなどで販売を始めた。

年式は20年と21年で、走行距離は1000キロ未満が主流だ。プリウスPHVやヴォクシーが人気で、新車価格よりも100万~150万円ほど安価に購入できるのも魅力だ。

茨城トヨタによると、ステッカーを剥がして乗る個人客がほとんどで、五輪ステッカーをはがして販売することも可能。県内の購入層は35~60歳の男性客が中心という。同社中古車部には、県内各店舗を通じ、多い時で月50~60件ほどの問い合わせがある。

半導体不足による新車の減産や納期遅れが世界的に表面化し、中古車の需要が高まっており、「安さに加え、すぐ乗りたい人に即納できるのも魅力の一つ」(中古車部)という。

境町は11月30日、公用車として走行距離1370キロのハイブリッド車でワゴンタイプのヴォクシーを1台購入した。同社境店や町によると、県内自治体では境町が初めての導入となった。町地方創生課の担当者は「新車で購入するよりも150万円ほど安い。節約にもなるし、新車同様でお得感がある」と話した。

東京五輪で境町は、アルゼンチンのホストタウンとしてホッケー選手ら78人を受け入れた。町は、大会専用車が町内を走ることで「五輪が21年夏に開催されたことが5年後、10年後もレガシー(遺産)として住民の心に残り続ける」と期待する。

専用車は洗車機に入れるとステッカーが剥がれる恐れがあり、町職員が丁寧に手洗いしているという。

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