茨城・古河老健殺人 容体急変時、不審な行動 容疑の元職員 同僚に詰問され退職

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茨城県古河市仁連の介護老人保健施設「けやきの舎(いえ)」で昨年7月、入所中の吉田節次さん=当時(76)=が体内に空気を注入され殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された赤間恵美容疑者(35)が事件当時、吉田さんの容体急変について施設の他の職員に詰問され、終業前に退勤してそのまま退職していたことが9日、捜査関係者への取材で分かった。県警は古河署に設置した捜査本部で、赤間容疑者の当時の行動を調べている。

県警によると、赤間容疑者は事件当時、4人部屋のベッドに横たわっていた吉田さんの足に付いた点滴用チューブから、空のシリンジ(注射筒)を使って大量の空気を静脈に注入した疑いが持たれている。この際、赤間容疑者の不審な動きを目撃した職員がいた。吉田さんは病院搬送後に亡くなり、この連絡を受けた県警は検視や司法解剖などで不審死と判断した。

捜査関係者によると、赤間容疑者は看護師として栃木、埼玉両県の病院で約3年間、勤務経験があった。県警は勤務期間中の病院利用者で不審死があったかどうかは把握していないという。けやきの舎では看護師としてではなく介護職員として採用され、点滴やシリンジを扱う立場ではなかった。

同施設が事件当時、吉田さんの死亡について自治体に必要な報告をしていなかったことも判明した。さらに、吉田さんの事件以前にも、別の通所者が通所開始から数日後に死亡していたことが、関係者への取材で分かった。赤間容疑者が施設に所属する以前のことだったという。

県などによると、介護老人保健施設で通所、入所者が死亡するような重大な事案があった際は、事故報告を市町村や家族に伝えることを県条例で定めている。同施設からは2008年の開所以降、重大な事案は現在まで報告されていないという。

同施設は取材に対し、「答えられる人間がいない」として、吉田さん以外の死者の有無を含めて回答しなかった。

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