茨城・古河老健殺人1週間 強い殺意も動機見えず シリンジ使用

赤間恵美容疑者(フェイスブックから)
赤間恵美容疑者(フェイスブックから)
■大量の空気注入か
茨城県古河市仁連の介護老人保健施設「けやきの舎(いえ)」で昨年7月、入所中の吉田節次さん=当時(76)=を体内に空気を注入して殺害したとして、同市大和田、元施設職員、赤間恵美容疑者(35)が逮捕されて15日で1週間。捜査関係者によると、注入された空気は大量で、強い殺意がうかがえるという。ただ、吉田さんとの間にトラブルは見つかっておらず、吉田さんとの接点や動機は不明なままだ。

「事件の重大性、特異性から捜査本部の設置となった」。県警は古河署で記者会見した際、容疑者逮捕に至りながら捜査本部を設置した理由をこう説明した。捜査関係者などによると、殺害にシリンジ(注射筒)を使う手法は珍しく、県警は多くの医師ら有識者に意見を仰ぎ、犯行に強い殺意があると認めるに至った。

県警によると、吉田さんは介護が必要な状態だったものの寝たきりではなく、足につないだ点滴をベッドで受けていた。赤間容疑者は勤務時間中、点滴にシリンジを接続して空気を入れ、吉田さんを殺害した疑いが持たれている。

県警は赤間容疑者の認否を明らかにしていない。殺人容疑で逮捕後の取り調べには淡々と応じているという。

捜査関係者によると、吉田さんは目立った外傷がなく、横たわっていたベッドにも抵抗などの形跡がなかった。犯行を察知されないまま、短時間で空気を入れた可能性がある。

赤間容疑者の不審な動きを目撃した施設職員が、吉田さんの容体が急変後、容疑者を詰問。赤間容疑者は終業前に退勤し、そのまま退職していた。

捜査関係者によると、赤間容疑者は看護師資格があり、栃木、埼玉両県の病院で約3年間、勤務経験があった。「けやきの舎」では看護師ではなく、食事や入浴を手助けする介護職員として採用され、昨年4月下旬から勤務。点滴やシリンジに関する知識はあったとみられるが、扱う立場ではなく、吉田さんの担当でもなかった。

県警は、この事件以外のトラブルは把握していないという。既に赤間容疑者宅など複数の捜索を実施し、吉田さんとの接点や、シリンジの入手経路をはじめとした殺害方法などを調べている。

赤間容疑者は今年11月21日、古河市内のスーパーで牛肉2パックなど12点(計5207円)を万引したとして窃盗容疑で現行犯逮捕され、今月3日に同罪で起訴されていた。

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