茨城・取手の大凧再生 TAP「半農半芸」 地元の自然素材で制作 活動10年、23日イベント

大凧制作が最終段階となり、骨組みにわら紙を張り付ける作業に取り組む取手アートプロジェクトの岩間賢さん(左)ら。23日に凧揚げに挑戦する=取手市小文間の東京芸術大
大凧制作が最終段階となり、骨組みにわら紙を張り付ける作業に取り組む取手アートプロジェクトの岩間賢さん(左)ら。23日に凧揚げに挑戦する=取手市小文間の東京芸術大
茨城県取手市、東京芸術大、市民の3者で進める取手アートプロジェクト(TAP)。その一つの活動「半農半芸」が開始から10年となり、節目の取り組みとして、地域にあった大凧(だこ)を復活させ、大空に舞い揚げる「大空凧プロジェクト」を進めている。統括ディレクターの岩間賢さん(47)は「10年間の思いを込めた。象徴的なプロジェクトにしたい」と意気込む。再生した大凧は23日、同市高須で凧揚げに挑戦する。

半農半芸は、自然と芸術をつなぎ「つくること」や「生きること」を考え実践する活動。2011年に始まった。同市小文間の同大取手校地「藝大食堂」、同市高須地区「高須ハウス」の2拠点があり、さまざまな表現活動を行っている。

大空凧プロジェクトは、半農半芸の活動当初、岩間さんが高須地区の公民館に飾られていた大凧の写真を発見したことがきっかけとなった。その後、大凧の骨組みが廃校体育館で見つけられ、また、地区の人が大凧揚げに1度挑戦したことも知った。岩間さんは「一から作りたい。いつか揚げたい」と思いを持ち続けてきた。

転機は、取手校地の芸術家ら3人の専門家との出会い。3人はそれぞれ、凧制作ができるデザイナー、紙制作に携われる版画家、顔料制作ができる染織家で、岩間さんは「大凧を作れるイメージが湧いた」という。3人はプロジェクトへの参加を快諾。そのほか、半農半芸に関わる市民らも協力してくれることになり、本格的に動き出した。

制作の特徴は地元の自然素材を使うこと。「高須の大地から生まれた大凧」とした。骨組みは取手校地で刈り取った竹で補強。紙は高須地区の農家からもらったわらで制作。そのわら紙を染める顔料は、地元の梅や桜、柿などから作った。

凧や素材について研究を重ね、22年1月には制作最終段階となった。1月8日には、岩間さんら約15人が取手校地に集まり、わら紙を大凧の骨組みに張り付ける作業などに取り組んだ。完成する大凧は、着色されたわら紙300枚近くが合わさり、約12畳の大きさになるという。

凧揚げ挑戦は23日、同市高須の高須公民館近くの農道で行う。時間は午前10時ごろから。天候次第で延期する。主催は取手アートプロジェクト実行委員会。問い合わせは、同実行委員会(電)0279(84)1874(火・金午後1~5時)。

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