再選した喜びもそこそこに、実直なリーダーの目は既に次の4年間に向いていた。茨城県高萩市長選で再選を果たした大部勝規(おおぶかつのり)さん。「駅前も人通りが少なく、これをやはり何とかしなければならないと改めて思った」。遊説中に見た光景に決意を新たにし、集まった支援者に協力を呼び掛けた。

2期目の抱負を「緊縮と投資のバランスを持った市長でなければいけない。初心に戻ってやっていきたい」などと語った。

市職員時代、秘書課長も経験し当時の市長を支えた。「普通の職員よりは視野が広がったと感じる」。しかし前回選挙後、いざ市長として議場に立った時「市の重要事項を決めていく場だと思うと緊張した。4年間務められるか不安もあった」と明かす。市民を引っ張っていかなければいけないと腹をくくった。

判断を迫られた時、7割の確率で成功できると感じたら市政に反映する考え方を取り「4年間でほぼ間違ったことはない」という。将棋の羽生善治九段やソフトバンクグループの孫正義会長兼社長も同じと知り、自信を持った。

支援者からは、真っすぐな性格と柔和な人柄を評価する声が多い。息抜きは中国の歴史物のドラマで、ドラマの内容を通して首長の資質や「民意」について考えている。

座右の銘は「一期一会」と「人生の本舞台は常に将来に在り」。趣味はガーデニングや渓流釣りなど。妻と2人暮らしで、保護された白猫を飼う。上手綱。63歳。