茨城・つくば人口、県都に迫る 3月1日2万1784人差 住環境、コロナで加速

水戸市、つくば市の人口の推移
水戸市、つくば市の人口の推移
茨城県つくば市の人口が、県内で最も多い県都水戸市に迫っている。つくば市の人口は右肩上がりを続け、水戸市との差は2万1千人余りまで接近。都内と近く、交通インフラや住環境整備が進む中、新型コロナウイルス感染拡大によるライフスタイルの見直しなどが増加傾向を後押しする。こうした状況が続けば、そう遠くない将来、県内人口トップの座が逆転するとの見方も出ている。

■34年連続増加

つくば市は、筑波研究学園都市として開発が進み、2005年には、つくばエクスプレス(TX)が開業して都心と直結するなど、都内のベッドタウンとしても発展してきた。TX沿線を中心とした土地開発、企業誘致が加速している。

3月には、政府の国家戦略特区諮問会議で、人工知能(AI)やビッグデータなどの最先端技術を活用した「スーパーシティ」型の特区として指定された。ロボットやドローンによる荷物の配送などを予定するなど、未来を見据えた都市づくりが進む。

こうした事情を背景に、県の調査によると、つくば市の人口は、市制施行された1987年から34年連続で増えている。当時、水戸市との差は約10万人だったが、ことし3月1日時点ではつくば市が24万8284人、水戸市が27万68人で、差は2万1784人まで接近している。

最近1年間の人口増減数は、つくば市が県内トップの4509人増、水戸市は377人減となっている。

■水戸は横ばい

水戸市の人口は県内1位の座を保ちながら、近年は横ばい傾向だ。市は2020年、「中核都市」に移行したが、かつての指定要件(15年改定)の30万人に達したことはない。16年の27万1110人をピークに、その後は一時27万人を切っている。

市は東京圏などへの人口流出を防ごうと、周辺自治体と連携を強化する。昨年11月、同市を含む県央9市町村の首長でつくる県央地域首長懇話会で「連携中枢都市宣言」を行った。移住・定住の促進や関係人口拡大の推進を重要テーマに掲げ、公共サービスの向上に取り組んでいる。

■人流の行方は

「人の流れ」に詳しい地価公示の県代表幹事、羽場睦夫不動産鑑定士は、近年の地価動向などを踏まえ、今後の人口を予想する。

つくば市については「県外だけでなく、県内からの流入も多い。同じTX沿線で守谷市も人気があるが、土地が限られ、大きな受け皿になるのはやはりつくば」と語る。

一方、水戸市の潜在力も強調する。「東京から適度な距離があり、受け入れ能力やインフラも整っている」と話し、両市の発展に期待を寄せる。

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