茨城・石岡 「八郷留学」自然を体験 子ども向けにプログラム

火のおこし方を指導する「八郷留学」代表の原部直輝さん(左)=石岡市太田
火のおこし方を指導する「八郷留学」代表の原部直輝さん(左)=石岡市太田
■Uターンの若者が提供 「魅力に目覚め」

筑波山麓の自然豊かな茨城県石岡市八郷地区で、都会からUターンした20代の若者が中心となり、子ども向けに自然体験プログラムを提供している。名付けて「八郷留学」。今年のゴールデンウイークも2泊3日の〝短期留学〟を行い、市内外の小学生が田植えやキャンプ、山登りを楽しんだ。

八郷留学は、東京でのサラリーマン生活を辞めて帰郷した八郷地区出身の原部直輝さん(27)が、2020年8月から始めた。現在は原部さんを含む6人を中心に月1回、1泊2日~3泊4日のプログラムを実施。春は山菜採り、夏はカブトムシ探し、秋は稲刈り、冬は餅つきと、季節に合わせた催しを提供してきた。

今月3~5日、同市太田の古民家を拠点に、裏山でテントを張って宿泊。田植えやイノシシ対策のエゴマの種まき、山登りなどを行った。市内やつくば市、土浦市、阿見町から小学生8人が参加した。

4日のキャンプでは火をおこし、竹の筒を容器にしてご飯を炊いてカレーを食べた。まきのくべ方は大人が助言する場面もあったが、炊事のほとんどを子どもたちで行った。参加者の一人で小学3年の女児(8)は、竹筒に合わせるふたを作るため、一生懸命にのこぎりを使っていた。「家ではやったことがない。とても楽しい」と目を輝かせた。

原部さんは、東京の大学を18年3月に卒業。大手メーカーに就職したが手応えを感じられず、2年で退職。再就職先も2カ月で辞めた。

地元に戻った時に、ある市の職員と話したのをきっかけに、地元の魅力に目覚めたという。心が定まると、持ち前の行動力に火が付き、帰郷して1カ月後には八郷留学を立ち上げていた。

原部さんは「子どもの頃、祖父に連れられてよく山歩きした。自分も好きだったが、高校生の頃は刺激がないと感じて外へ出ることばかりを考えていた」と振り返る。「今は八郷のことを考えるのが究極の自分ごとに思える。ここには里山の暮らしが息づいている。それを『八郷留学』で伝えていきたい」と話す。

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