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平和に生きたい ウクライナのリビウ出身ジャブコさん 茨城・日立で講演

講演するジャブコ・ユリヤさん(右)と留学生のマルタ・イリョさん=日立市十王町友部の県県北生涯学習センター
講演するジャブコ・ユリヤさん(右)と留学生のマルタ・イリョさん=日立市十王町友部の県県北生涯学習センター
ウクライナ侵攻について講演するジャブコ・ユリヤさん=日立市十王町友部の県県北生涯学習センター
ウクライナ侵攻について講演するジャブコ・ユリヤさん=日立市十王町友部の県県北生涯学習センター


■祖国の歴史、現状解説
ロシアによるウクライナ侵攻開始から3カ月となった24日、同国西部のリビウ市出身で茨城キリスト教大専任講師のジャブコ・ユリヤさん(34)が、日立市十王町友部の県県北生涯学習センターで講演した。同国の歴史を解説した上で、「1990年に国際社会に認められた領土の中で平和に生きていきたいだけだ」と国と自身の立場を訴えた。

講演は「ウクライナの歴史と現状」と題し、同センターと同大が共催した。予定の定員を超える約60人が集まった。

ジャブコさんはリビウ国立大で日本語学と英語学を学び、現在は茨城キリスト教大文学部現代英語学科の専任講師を務める。

侵攻開始から3カ月。「一番つらいのは人が死ぬこと、子どもが死ぬこと」といい、同国民は疲れがたまり、明るい将来が見えない中で戦っていると話す。一方で「ウクライナ人は前向きに考えていて(戦争に)勝ってから立て直しましょう、勝ってから会いましょうという言い方をしている」とも語った。

ジャブコさんによると、ウクライナでは9世紀、「ルーシ(キーウ大公国)」が創設。その頃モスクワに町はなかったといい、ロシアと比較したウクライナの歴史の長さを説明した。15世紀後半から「コサック」と呼ばれる軍事的共同体が同国に形成され、1764年にロシア帝国に合併された。

1863年からはウクライナ語の使用が禁止となるなど、文化的な抑圧が行われたという。ロシア革命があった1917年に独立を図るも失敗。「ソ連には強制的に入らされた。独立しようとしていた歴史があることを知ってほしい」と語った。

1658年以降、ウクライナとロシアの戦争は28回も起き、現在は29回目だという。「ウクライナの歴史はロシアと戦う歴史。『兄弟民族』という偽情報がロシアからよく出てくるが、現在の戦争もウクライナの土地が欲しいだけだ」と指摘した。

講演には同大の留学生、マルタ・イリョさん(21)も駆け付け、侵攻開始の衝撃から避難生活、来日までの日々を明かした。「日本語が上手になりたくて文化を勉強したい。日本がウクライナを支援していることに感謝します」と述べた。

聴講した東海村、専門学校生、大森明龍(めいりゅう)さん(22)は「経済的な支援のほか、この戦争の重大さを周りの友人に伝えられたら」と話した。

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