茨城・ひたちなか市 ふるさと納税11倍増 干し芋人気 21年度 1億652万円

ひたちなか市のふるさと納税は、ひたちなか海浜鉄道湊線への活用を目的とした寄付が最も多い=同市中根
ひたちなか市のふるさと納税は、ひたちなか海浜鉄道湊線への活用を目的とした寄付が最も多い=同市中根
ひたちなか市のふるさと納税は、ひたちなか海浜鉄道湊線への活用を目的とした寄付が最も多い=同市釈迦町
ひたちなか市のふるさと納税は、ひたちなか海浜鉄道湊線への活用を目的とした寄付が最も多い=同市釈迦町
■「湊線へ活用」目的最多
茨城県ひたちなか市のふるさと納税寄付額が大きく伸びている。2021年度の寄付額は1億652万円で、前年度より11倍増え、件数も6059件と13倍近くに上った。返礼品は市特産の干し芋がダントツ人気で、市内を走るひたちなか海浜鉄道湊線への活用を目的とした寄付が最も多いのが特徴だ。市は「多くの人に市に親しんでもらえるよう、返礼品の拡充や広報活動を強化する」と意気込む。

ふるさと納税を巡り、制度の趣旨と異なる高額商品やギフト券の提供といった自治体間競争が加熱していた時期は、市は返礼品の提供を見送っていた。19年に国が返礼品の基準を設けたことを受け、20年10月から提供を始めた。

寄付額と件数は、19年度がわずか62万円(14件)と県内44市町村で最下位。返礼品の提供を始めた20年度は増えたものの912万円(472件)だったのが、21年度は一気に1億円を超えた。

寄付額を押し上げたのは干し芋。リピーターも多く、寄付件数の半数近くを占めた。ただ、干し芋を提供する事業者がわずか7社で、申し込みが殺到した冬は発送が1、2カ月ほど遅れることもあった。

市企画調整課は、干し芋を提供する事業者が増えればさらなる寄付件数増が見込めるとして、「返礼品として商品を提供してもらえるよう、生産者への営業を強化する」と力を込める。

返礼品は、蒸したこや干物といった海産物、コーヒーなど市の特産品のほか、しょうゆ蔵の見学ツアー、湊線を走る列車で最古の気動車「キハ205」の貸し切り乗車体験など、市オリジナルの体験型返礼品も充実している。品数は20年度が26事業者の63品だったが、21年度は42事業者の165品に増えた。ポータルサイトも当初の2社から5社に増やし、多くの人の目に留まるようにしたことも寄付額アップに奏功した。

また特徴的なのは寄付の使い道で、湊線の利用促進や利便性向上を目的とした寄付が圧倒的だ。同様の使い道とする「市長一任」と合わせて計7549万円(4426件)と全体の7割以上を占める状況に、同課担当者は「これだけ多くの市外の人に同鉄道を応援していただき、ありがたい」と感謝する。

観光に来る「交流人口」や都市と地方を行き来する「関係人口」の拡大も目指す市は、今年度、返礼品の拡充や新たな企画立案にも力を入れ、寄付額の目標を2億円に設定した。ただ、その目的は寄付額よりも「市のファン」を増やすことが主眼。同課は「一人でも多くの人に市に関心を持ってもらい、市を応援したい、市とつながりたい人を増やしたい」と強調した。

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