茨城・常陸太田の水府中 伝統の「町田焼」に挑戦

陶芸家の伊藤瓢堂さん(右)の指導を受けながら町田焼に挑戦する生徒たち=常陸太田市町田町
陶芸家の伊藤瓢堂さん(右)の指導を受けながら町田焼に挑戦する生徒たち=常陸太田市町田町
■陶芸家指導 手順学び、抹茶碗作り

茨城県常陸太田市町田町の市立水府中学校(根本俊彦校長)で6月29日、1年生12人が、地元の水府地区に窯跡が残る「町田焼」に挑戦した。学区内に残る伝統的な焼き物を理解し、地域や文化に誇りを持ってもらい、郷土愛を育むことが狙い。山形県在住で、町田焼の再興に取り組んできた陶芸家の伊藤瓢堂さんらが指導した。

町田焼は第9代水戸藩主・徳川斉昭が産業振興の一環として推し進めた製陶事業。2003年に行われた窯跡の発掘調査を機に、地元住民らによって町田焼研究会が発足。現在は町田焼愛好会(川上愛(めずる)代表)として、同市天下野町の市郷土文化保存伝承施設「こしらえ館」で活動を続ける。

体験学習では瓢堂さんが茶道の道具や点て方を紹介し、抹茶碗(わん)作りの手順を説明した。生徒たちは早速、町田町の石などを材料にした粘土を使い、高台用の粘土の上に細長く丸めた粘土を積み上げるように器の形を作っていった。

瓢堂さんは「できるだけ高く」「内側に巻き付けるように」などと声をかけながら指導。同愛好会のメンバーもヘラを使っての仕上げなどを手伝った。

木村史君(12)は「細身にしようと思っていたが、どんどん広がっていって苦戦した。おばあちゃんの家でお茶会をしようと思う」と感想。寺沼美咲さん(12)は「決められた制作工程で作るのが難しかったが、丁寧に教えてもらえて楽しかった」と笑顔を見せた。

作品は瓢堂さんが高台を削り出し、素焼きして、9月に同校で生徒たちが絵付けを行い、本焼きして10月にお茶会を予定している。

根本校長は「一人一人が一生懸命に器作りを楽しめたのでは。故郷の良いところを学区外の人たちにも発信できるようにしていきたい」と話した。

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