コロナ「第7波」急襲に緊迫 茨城の保健所や医療現場

新型コロナウイルスの感染者が急拡大し、作業に追われる水戸市保健所の職員ら=21日、同市笠原町
新型コロナウイルスの感染者が急拡大し、作業に追われる水戸市保健所の職員ら=21日、同市笠原町
■人員増、効率化で対応

新型コロナウイルスの感染「第7波」が広がり、茨城県内の保健所や医療現場で緊迫感が増している。オミクロン株「BA・2」が猛威を振るった1月からの「第6波」が沈静化する前に、派生型「BA・5」の波が急襲。感染対策と経済活動の両立を進める政府が行動制限に慎重な中、発熱外来や入院患者は急増する。現場では人員増強や作業の効率化、ワクチン接種を促すなど厳重警戒に当たる。

■一気に最多更新

「来ると思っていたが、こんなに一気に増えるとは…」。水戸市保健所の関係者は、想定を超える感染拡大の早さに焦りを見せる。

市内の医療機関などから届く陽性者情報は、10日の週から増え始めた。約2カ月ぶりに100人を超え、翌週21日には第6波の最多(187人)を大きく上回る290人、翌22日は394人に急増し、2日連続で最多を更新した。

感染拡大は、過去にはなかったハイペースぶり。市保健所の職員は受診先などの問い合わせの電話対応に追われる。20日は朝から全50回線がふさがるなど、300~400件の問い合わせが殺到した。

これまで、業務逼迫(ひっぱく)を教訓に体制を整えてきた。本庁の他部署から兼務の応援職員が加わり、最大約90人で臨む。保健師の負担を減らすため、2月には、業務の効率化を進めた。受診調整や健康観察など細分化して班を編成。一部業務は民間に委託した。

■さらなる簡略化

患者対応業務でも簡略化を進めた。濃厚接触者の指定を福祉施設などに限るほか、電話での健康観察は、高齢者や重症化リスクのある人に限定。その他の人については、最初の電話連絡の際に、スマートフォンなどから自分で健康状態を入力してもらう方法を促している。

効率化は進んだものの、第7波に入って宿泊施設や自宅での療養者が増えたため、24時間体制を復活。夜間の電話対応などに職員2人が交代で当たっている。25日からは本庁の他部署から新たに10人が応援に加わり、ワクチン接種業務を含め、当面は最大約100人態勢で対応する。

ただ、さらに感染拡大が進めば、再び業務逼迫となる。担当者は「さらなる業務の簡略化が必要になる」と心配する。

■体制維持に不安

県内全体の新規感染者数が、22日に過去最多の2753人となる中、医療機関も警戒を強めている。

重症化リスクが高い透析患者を診る大場内科クリニック(同市酒門町)は、院内感染が起こらないよう、予防や検査を徹底するなど細心の注意を払う。

透析患者は一般的に週3回の治療が必要。コロナ感染者は個別の透析室で、それぞれ治療を受ける。陽性者の透析治療は1日最大12人まで受け入れが可能だという。

大場正二理事長は「現時点では時間と空間によって(患者同士を)区分けできている」と話す。一方、今後さらに透析患者のコロナ陽性者が増えれば、透析治療と感染拡大防止との間で、「対応が厳しくなっていく」と危機感をあらわにする。

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