筑波大助教授殺害事件 「今こそ真相解明を」 教え子の伊藤さん訴え

■ラシュディ氏襲撃事件受け
イスラム教預言者ムハンマドを題材にした小説「悪魔の詩(うた)」で知られるインド出身の英作家、サルマン・ラシュディ氏(75)が12日、米東部ニューヨーク州で講演の直前、男に襲撃された。刃物で首などを複数回刺され大量に出血し、病院に搬送された。男は現場で拘束された。米メディアが伝えた。
ラシュディ氏を巡っては、1991年7月、同氏の小説「悪魔の詩」を翻訳した筑波大の五十嵐一助教授=当時(44)=がキャンパスで首などを切られ殺害され、未解決のままとなっている。同大で五十嵐さんの教えを受けた伊藤庄一さん(53)=日本エネルギー経済研究所研究主幹=は、ラシュディ氏襲撃事件を受け「31年前の事件も含め、『悪魔の詩』を巡る事件が未解決ということだ」と述べた。
伊藤さんは、同小説の主題について「イスラムを冒涜することが目的ではない」と強調。「五十嵐先生は日本人の異文化理解を深めるために翻訳した」と説明した。
五十嵐さん殺害事件は2006年7月11日に公訴時効を迎えたが、犯人が国外逃亡していれば時効は停止する。伊藤さんは「ラシュディ氏の襲撃事件が起きた今こそ、31年前の未解決事件の真相を解明するべきだ」と訴えた。
伊藤さんは4年前、五十嵐さんの人柄や功績を後世に伝え、事件の風化を防ごうと、追悼集を発行した。「『悪魔の詩』は五十嵐先生の大きな功績の一つに過ぎない」と改めて語った。
イスラム教預言者ムハンマドを題材にした小説「悪魔の詩(うた)」で知られるインド出身の英作家、サルマン・ラシュディ氏(75)が12日、米東部ニューヨーク州で講演の直前、男に襲撃された。刃物で首などを複数回刺され大量に出血し、病院に搬送された。男は現場で拘束された。米メディアが伝えた。
ラシュディ氏を巡っては、1991年7月、同氏の小説「悪魔の詩」を翻訳した筑波大の五十嵐一助教授=当時(44)=がキャンパスで首などを切られ殺害され、未解決のままとなっている。同大で五十嵐さんの教えを受けた伊藤庄一さん(53)=日本エネルギー経済研究所研究主幹=は、ラシュディ氏襲撃事件を受け「31年前の事件も含め、『悪魔の詩』を巡る事件が未解決ということだ」と述べた。
伊藤さんは、同小説の主題について「イスラムを冒涜することが目的ではない」と強調。「五十嵐先生は日本人の異文化理解を深めるために翻訳した」と説明した。
五十嵐さん殺害事件は2006年7月11日に公訴時効を迎えたが、犯人が国外逃亡していれば時効は停止する。伊藤さんは「ラシュディ氏の襲撃事件が起きた今こそ、31年前の未解決事件の真相を解明するべきだ」と訴えた。
伊藤さんは4年前、五十嵐さんの人柄や功績を後世に伝え、事件の風化を防ごうと、追悼集を発行した。「『悪魔の詩』は五十嵐先生の大きな功績の一つに過ぎない」と改めて語った。