新型コロナ 茨城・鹿嶋の病院 長い列 発熱外来、お盆も逼迫 住民の不安緩和担う

発熱外来で問診や血中酸素飽和度を測定する医療従事者=鹿嶋市厨の小山記念病院
発熱外来で問診や血中酸素飽和度を測定する医療従事者=鹿嶋市厨の小山記念病院
新型コロナウイルスの感染が急拡大する中で迎えた今年のお盆。発熱外来を開設している病院では、検査の受け入れや電話対応に追われ、逼迫(ひっぱく)状態となっている。茨城県は重症化リスクの低い人は発熱外来を受診せずに自宅静養するよう求めているものの、家族への感染などを心配し、行動に悩む患者が少なくない。県内で受け皿となっている病院は、神経をすり減らしながら対応に当たっている。

鹿嶋市厨の小山記念病院は、8月から当日受け付けの発熱外来を開設している。月曜日を除く平日は約50人の患者を受け入れてきたという。休日明けの15日、病院関係者は「100人を超えそう」と緊張感を隠さない。

同病院の発熱外来は、他の外来と時間をずらした午後3時に受け付けを開始する。同3時15分ごろ、発熱外来がある屋外のスペースは、受診を待つ人の列が200メートルほどの長さになっていた。職員が最後尾で「受け付けは終了しました」と書いた看板を掲げていた。この日は受け付け開始約10分で、定員の150人に達してしまった。

蒸し暑い中、マスクの上に保護メガネとガウンを身に着けた医師や救急救命士、看護師など計約15人が処置に当たる。医師らはまず、問診や血液中の酸素飽和度を測定。素早く抗原検査キットと解熱薬などを渡し、150人が並ぶ列は約30分で残り10人となった。

病院で配布する抗原検査キットは、約15分で結果が分かる。患者たちはそれぞれ乗り付けた自家用車内で検査し、結果を報告する。この日は、約8割が「陽性」となった。

14日から熱が下がらないという潮来市の女性(34)は、地域の病院や千葉県の病院など10件近く問い合わせた結果、休診中や「59歳以下で基礎疾患がない人は受け付けていない」などと返答があり、受診できなかった。この日の検査結果は陰性だった。「電話相談もつながらず、小さい子どもがいるので不安だった」とほっとした様子だった。

午後4時ごろ、検査結果を集計する医療従事者を残し、発熱外来に患者の姿はなくなった。

病院関係者は「(軽症者も)受け付けなければ、地域に受け皿がなくなってしまう」として、現体制を今月いっぱいは続ける方針だ。一方で「救急診療で運ばれてくる患者さんもいる。身体的にも精神的にも厳しい」と、コロナとの闘いが続く酷暑の夏に本音も漏らした。

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