筑波大発ベンチャーのリーバー 医療相談アプリ利用者100万人に

インタービューに応じる伊藤俊一郎社長=つくば市高野
インタービューに応じる伊藤俊一郎社長=つくば市高野
■コロナ禍、機能拡充 体温・体調一括管理
筑波大発ベンチャーのリーバー(茨城県つくば市、伊藤俊一郎社長)が開発運営する医療相談・健康観察アプリ「LEBER」の利用者数が9月、100万人に達した。当初は遠隔で医師に相談できる機能などから始まったが、新型コロナウイルス感染拡大を機に、体温や体調を一括管理する機能なども導入された。アプリは患者の不安解消や医師の負担軽減などを目指して開発。伊藤社長は「受診する前に、スマホで医師に相談するという文化が少しずつ根付いてきている」と手応えを話す。

アプリは2018年に提供を開始。新型コロナの感染拡大に伴い、一時、県民向けの無償提供を行った。学校や高齢者施設などで毎日の検温が必要になると、新たな機能を追加。その後もワクチンの接種管理など、ニーズに合わせてサービスを拡充してきた。

国内で新型コロナ感染者が確認されてから間もない20年4月ごろに1万人だった利用者数は、加速度的に増加した。体温や体調のデータを一括管理できる学校向けサービスの累計導入件数は全国で1523件に上る。伊藤社長は「作ったものが、世の中に役立ち始めていることがうれしい」と話す。

現在は筑波大など4大学と連携し、学校向けサービスで収集した体温・体調データなどを基に、クラスター(感染者集団)発生を早期に検知するシステムを開発中。早ければ今冬にも実現する見込み。

今後は適応障害やうつといった心の悩みについても気軽に相談できるような健康観察サービスの普及を図る。

また、国家戦略特区「スーパーシティ」につくば市が指定されたことを受け、規制緩和や特例措置の活用も検討。小児科で、夜間や休日の医療相談をアプリで行うサービスを提案している。

アプリにより、問診などは機械化できた一方、人間しか判断できない医療相談も数多く寄せられているという。医師の負担を軽減するため、伊藤社長は「人間が対応しなければならない部分を可能な限り少なくし、人間と機械のハーモニーをつくっていきたい」としている。

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