防災力強化へ住民訓練 ヘリで救助活動も 茨城・常陸太田

胸骨圧迫などの応急手当てに取り組む参加者=常陸太田市真弓町
胸骨圧迫などの応急手当てに取り組む参加者=常陸太田市真弓町


茨城県常陸太田市の世矢地区自主防災連絡協議会(黒澤一治会長)は11月27日、同市真弓町の市立世矢小学校を会場に同地区合同防災訓練を実施した。防災ヘリによる救助や消火、応急手当てなどの訓練を通して地域住民の防災行動力の強化や、防災意識の高揚を図った。

4年ぶりに地区内の自主防災会5団体が合同で取り組み、地域住民ら約350人が参加した。訓練は同県日立市南部沖を震源にマグニチュード7・2の地震が発生し、常陸太田市内では震度6弱を観測したと想定。地域住民が避難行動要支援者の安否を確認し、1次避難所へ集合。ヘルメットを着け、各町の旗を先頭に合同訓練会場に移動した。

防災ヘリは地域住民が見守る中、校舎屋上のけが人を救助。県防災航空隊員が防災ヘリの乗務員の役割や救助方法などを説明した。

訓練参加者は4班に分かれ、水消火器による消火▽胸骨圧迫などの応急手当て▽毛布で作った担架での搬送▽濃煙退避や土石流を立体映像で見る-などの四つの訓練をローテーションを組んで体験した。

黒澤会長は「いつどこで災害が発生するか分からない。訓練を生かし防災意識の自己研さんに励んでもらえれば」と話した。宮田達夫市長は「市では1人でも逃げ遅れが出ない対策に取り組んでいる」と参加者らに協力を求めた。

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