サッカーW杯カタール大会 「三笘選手、楽しんで」 茨城・つくば 病気と闘う広木勇太さん

広木勇太さん(後列右)らと写真に収まる三笘薫(同中央)=6月16日、つくば市(広木さん提供)
広木勇太さん(後列右)らと写真に収まる三笘薫(同中央)=6月16日、つくば市(広木さん提供)
サッカーワールドカップ(W杯)カタール大会の日本代表が快進撃を続けている。その立役者の一人、三笘薫(ブライトン)=筑波大出身=に勇気をもらい、病気と闘う少年がいる。茨城県つくば市立谷田部東中1年の広木勇太さんは活躍を喜びながら、初の8強入りを懸けた6日のクロアチア戦に向け、「三笘選手らしくプレーを楽しんで、勝ってほしい」と願っている。

広木さんは小学5年生の時に、股関節の血行障害で太ももの骨頭が壊死(えし)する「ペルテス病」と診断され、いったんは車椅子や松葉づえでの生活となった。気分が落ち込むこともあったが、つくば市で整骨院を営む父親を通じて知り合い、以降、励まされ続けている。「前に進むことを教えてくれた」と振り返る。

W杯は1次リーグ3試合全てをテレビの前で応援している。スペイン戦で決勝点をアシストした場面は、「すごかった」と目を輝かせた。最後まで懸命にボールを追いかけ、ライン際で折り返す姿は「心に響いた。諦めないことを大事にしたい」と心に刻んだ。

将来の夢はサッカー選手だ。発症から約2年がたち、少しずつ病状は回復し、骨頭も再生しつつある。11月下旬には、骨にかかる負荷を軽減する装具も外すことができ、自分の力で歩いている。サッカーボールも軽く蹴れるようになった。時には「病気じゃなければ」と思ってしまうこともあるが、懸命なプレーを見て「これからだ」と弱気な考えを振り払う。

「三笘選手のおかげで頑張ろうと思えたことはたくさんある」と感謝。一時は激痛によってできなかったリハビリは、今では自分のペースでマッサージなどに取り組み再開できている。進化を続ける三笘に、自らの回復を重ね合わせる。

日本代表は初のベスト8入りに挑む。憧れの選手の敵陣を切り裂くドリブルに期待が膨らむ。広木さんは「三笘選手ならではの得点を見たい」と、遠い中東で走る「9番」に声援を送る。

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