工賃増目指し障害者就労支援施設の製品カタログ作成 茨城・日立市

日立市が作成した障害者就労支援施設の自主製品・作業カタログ
日立市が作成した障害者就労支援施設の自主製品・作業カタログ


障害者の工賃向上を目指し、茨城県日立市は、市内の障害者就労支援施設が手がけた製品や請け負う作業を掲載したカタログを初めて発行した。市内22事業所の商品群を項目別に写真付きで紹介。市民に広くPRすることで、販路拡大と安定した作業量の確保を図りたい考え。

発行したのは「日立市障害者就労支援施設 自主製品・作業カタログ」(A4判28ページ)。1000部作成し、市役所や各支所、交流センター、図書館のほか、各障害者就労支援事業所や医療機関などで配布している。

市によると、市内の就労継続支援B型事業所の平均工賃(2021年度)は月額1万3572円で、県平均の1万5201円を下回る。コロナ禍で販売機会が失われ売り上げが減少する中、商品を市民に知ってもらおうとカタログの作成を決めた。

市障害者自立支援協議会の専門部会の一つで、各施設の職員で構成する就労支援部会が編集作業を担当し、昨年度から準備を進めてきた。食品と木工製品、手芸品、陶芸品、雑貨、作業・役務の6項目に分けて掲載した。

自主製品はそれぞれの特長を記し、カラー写真付きで紹介。自家焙煎(ばいせん)コーヒーや産地直送の新鮮野菜、添加物や保存料を使わない菓子のほか、漆器、マスクやバッグ、アクセサリー類などが並ぶ。

各事業所が請け負う作業についても、部品の組み立てや製品の封入、ポスティング、除草作業、ホームページの更新管理、経理作業などを具体的に掲載。施設の一覧や商品などの活用例も盛り込んだ。カタログは市ホームページからもダウンロードできる。

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