茨城県常総市のアグリサイエンスバレー 食と農の観光拠点、23年春本格開業へ

■道の駅や体験農園
食と農をテーマにした茨城県常総市の産業団地「アグリサイエンスバレー常総」の整備が大詰めを迎えている。農業の6次産業化を軸にした新たな観光拠点として、昨年12月にイチゴの観光農園が先行してオープンし、この春には中核施設である道の駅や書店が開業する。幅広い業種が集まる滞在型施設として、市の担当者は「市内外から観光客を呼び込み、活性化につなげる」と意気込む。
■年間100万人見込む
アグリサイエンスバレー構想は「食と農と健康の産業団地」として、道の駅を中心に6次産業での地域活性化を目指す。鬼怒川と小貝川の水資源と広大な平地を基盤に発展してきた同市の農業を生かし、生産、加工、流通、販売までをエリア内で行う。
施設は国道294号と首都圏中央連絡自動車道(圏央道)常総インターチェンジ(IC)の交差する地域で整備が進む。広大な平地が農地エリアと都市エリアに大別される。
都市エリアの道の駅は、開業日が4月28日に決まった。地元特産を中心に扱う物販店やレストラン、カフェを備える。市は、移動中に偶然立ち寄る施設ではなく、道の駅自体が目的地となるような滞在型施設を目指し、年間約100万人の集客を見込む。
エリア内には大型書店や温浴施設のオープンも予定する。市は業種の異なる民間の集客施設と連携し、相乗効果で人を呼び込みたい考えだ。
道の駅1階の情報ラウンジには、デジタルサイネージ(電子看板)を導入。市の観光情報やイベント情報を発信することで、道の駅を起点にした市内周遊につなげる。
■空中イチゴ園人気
昨年12月には、集客施設第1号となる観光農園「グランベリー大地」がオープンした。
「空中のイチゴ園」と銘打ってPR。農業ハウス内につり下げられ、昇降する栽培棚で育てられたイチゴを収穫体験できるのが目玉だ。イチゴ狩りだけで、年間約8万人の集客を目指している。
運営する「大地」(同市三坂新田町)によると、インパクトのある栽培システムやIC近くという立地の良さもあり、県内だけでなく、広く関東圏から来客。オープンから約1週間で2千人以上がイチゴ狩りに訪れた。
1月以降、イチゴの量が増えるため、さらに来園者数の増加が見込まれる。イチゴのオフシーズンには芋掘り体験など各種イベントも実施し、通年で楽しめる施設を目指す。同社広報部の吉原陸さんは「今後オープンする道の駅などをアピールし、けん引役を果たしたい」と語る。
■市民がビジネス案
道の駅や観光農園の集客力を活用し、市全体の活性化や課題解決につなげる取り組みも進む。
市は、市民が主体となってビジネスづくりを行う講座「じょうそう観光地域づくりLabo」を開催。道の駅への来訪を機に、市の魅力を知ってもらうビジネス案を検討している。
これまでに市内外から27人が参加し、四つの構想を企画した。タイの三輪自動車「トゥクトゥク」を使って市の名所などを巡るツアーや、農業の後継者不足の解消にもつながるよう、体験型ビジネスの実現を模索する。
ビジネス案は来年度、事業化に向けて本格的に動き出す。市アグリサイエンスバレー整備課の担当者は、「道の駅の整備をきっかけにして、地域の活性化につながる幅広いビジネスの実現を目指していきたい」と意欲を示す。
食と農をテーマにした茨城県常総市の産業団地「アグリサイエンスバレー常総」の整備が大詰めを迎えている。農業の6次産業化を軸にした新たな観光拠点として、昨年12月にイチゴの観光農園が先行してオープンし、この春には中核施設である道の駅や書店が開業する。幅広い業種が集まる滞在型施設として、市の担当者は「市内外から観光客を呼び込み、活性化につなげる」と意気込む。
■年間100万人見込む
アグリサイエンスバレー構想は「食と農と健康の産業団地」として、道の駅を中心に6次産業での地域活性化を目指す。鬼怒川と小貝川の水資源と広大な平地を基盤に発展してきた同市の農業を生かし、生産、加工、流通、販売までをエリア内で行う。
施設は国道294号と首都圏中央連絡自動車道(圏央道)常総インターチェンジ(IC)の交差する地域で整備が進む。広大な平地が農地エリアと都市エリアに大別される。
都市エリアの道の駅は、開業日が4月28日に決まった。地元特産を中心に扱う物販店やレストラン、カフェを備える。市は、移動中に偶然立ち寄る施設ではなく、道の駅自体が目的地となるような滞在型施設を目指し、年間約100万人の集客を見込む。
エリア内には大型書店や温浴施設のオープンも予定する。市は業種の異なる民間の集客施設と連携し、相乗効果で人を呼び込みたい考えだ。
道の駅1階の情報ラウンジには、デジタルサイネージ(電子看板)を導入。市の観光情報やイベント情報を発信することで、道の駅を起点にした市内周遊につなげる。
■空中イチゴ園人気
昨年12月には、集客施設第1号となる観光農園「グランベリー大地」がオープンした。
「空中のイチゴ園」と銘打ってPR。農業ハウス内につり下げられ、昇降する栽培棚で育てられたイチゴを収穫体験できるのが目玉だ。イチゴ狩りだけで、年間約8万人の集客を目指している。
運営する「大地」(同市三坂新田町)によると、インパクトのある栽培システムやIC近くという立地の良さもあり、県内だけでなく、広く関東圏から来客。オープンから約1週間で2千人以上がイチゴ狩りに訪れた。
1月以降、イチゴの量が増えるため、さらに来園者数の増加が見込まれる。イチゴのオフシーズンには芋掘り体験など各種イベントも実施し、通年で楽しめる施設を目指す。同社広報部の吉原陸さんは「今後オープンする道の駅などをアピールし、けん引役を果たしたい」と語る。
■市民がビジネス案
道の駅や観光農園の集客力を活用し、市全体の活性化や課題解決につなげる取り組みも進む。
市は、市民が主体となってビジネスづくりを行う講座「じょうそう観光地域づくりLabo」を開催。道の駅への来訪を機に、市の魅力を知ってもらうビジネス案を検討している。
これまでに市内外から27人が参加し、四つの構想を企画した。タイの三輪自動車「トゥクトゥク」を使って市の名所などを巡るツアーや、農業の後継者不足の解消にもつながるよう、体験型ビジネスの実現を模索する。
ビジネス案は来年度、事業化に向けて本格的に動き出す。市アグリサイエンスバレー整備課の担当者は、「道の駅の整備をきっかけにして、地域の活性化につながる幅広いビジネスの実現を目指していきたい」と意欲を示す。