茨城・筑西の漫画家、栗原さん 「心に刺さる作品残す」 脳性まひ、女性の成長描く

茨城県筑西市在住の漫画家、栗原陽平さん(37)が、脳性まひで車いす生活を送る女性が成長する姿を描いた単行本「37セカンズ」が新潮社から刊行された。ベルリン国際映画祭で二つの賞を獲得した映画の漫画版で、栗原さんにとって初の単行本。栗原さんは「誰かの心に刺さるような作品を残していきたい」と意気込む。
主人公は漫画家のゴーストライターをしながら、母親の介護を受けて暮らす23歳の女性。母親との擦れ違いや新たな出会いを通して自らの人生を切り開こうとする。彼女のひと夏の冒険を描く本作はウェブ漫画サイト「くらげバンチ」で連載中だ。
栗原さんは筑西市出身。幼い頃から絵を描くのが好きで、漫画家の仕事にあこがれ続けた。静岡県内の大学に在学中、その道に進むことを決意。就職活動を前に国内外を旅して回る中、多くの出会いや経験を通して「人生1回きりだし、やってみよう」と思い至った。
この頃に出会った漫画も夢を後押しした。同県石岡市出身の漫画家、浅野いにおさんの人気作「ソラニン」などには「すごい影響を受けた」と振り返る。
卒業後に上京し、漫画誌を模写したり、専門学校で道具の使い方を学んだりして腕を磨きながら、自身の作品を出版社に持ち込み続けた。数年がたち、著名な漫画家のアシスタントを紹介されるようになった。一方で、ちばてつや賞の佳作に選ばれるなど実績を重ねた。
やがて、あこがれだった浅野さんのアシスタントも務めるようになった。単発の読み切り作品や連載作品を手がける中、新型コロナウイルス禍で在宅勤務に。それをきっかけに帰郷し、地元で仕事を続けている。
本作は昨年春に連載が始まり、同12月に単行本が刊行された。タイトルは、主人公が生まれた時に37秒間呼吸ができず、脳性まひになったことに由来する。栗原さんは主人公のせりふなどで悩んだ時、脳性まひのあるアシスタントの男性に相談しているという。
「脳性まひの人に限らず、多くの人が挑戦できる世の中になればいい。そういう思いが伝えられる漫画になれば」と思いを口にした。
主人公は漫画家のゴーストライターをしながら、母親の介護を受けて暮らす23歳の女性。母親との擦れ違いや新たな出会いを通して自らの人生を切り開こうとする。彼女のひと夏の冒険を描く本作はウェブ漫画サイト「くらげバンチ」で連載中だ。
栗原さんは筑西市出身。幼い頃から絵を描くのが好きで、漫画家の仕事にあこがれ続けた。静岡県内の大学に在学中、その道に進むことを決意。就職活動を前に国内外を旅して回る中、多くの出会いや経験を通して「人生1回きりだし、やってみよう」と思い至った。
この頃に出会った漫画も夢を後押しした。同県石岡市出身の漫画家、浅野いにおさんの人気作「ソラニン」などには「すごい影響を受けた」と振り返る。
卒業後に上京し、漫画誌を模写したり、専門学校で道具の使い方を学んだりして腕を磨きながら、自身の作品を出版社に持ち込み続けた。数年がたち、著名な漫画家のアシスタントを紹介されるようになった。一方で、ちばてつや賞の佳作に選ばれるなど実績を重ねた。
やがて、あこがれだった浅野さんのアシスタントも務めるようになった。単発の読み切り作品や連載作品を手がける中、新型コロナウイルス禍で在宅勤務に。それをきっかけに帰郷し、地元で仕事を続けている。
本作は昨年春に連載が始まり、同12月に単行本が刊行された。タイトルは、主人公が生まれた時に37秒間呼吸ができず、脳性まひになったことに由来する。栗原さんは主人公のせりふなどで悩んだ時、脳性まひのあるアシスタントの男性に相談しているという。
「脳性まひの人に限らず、多くの人が挑戦できる世の中になればいい。そういう思いが伝えられる漫画になれば」と思いを口にした。