農業者と料理人つなぐ 講演や試食通し交流 水戸

茨城県産食材を使った料理を説明する野沢康雄総料理長(右)=水戸市三の丸
茨城県産食材を使った料理を説明する野沢康雄総料理長(右)=水戸市三の丸
農業者と料理人をつなぐ「いばらき食と農のつどい」(中川学園、県農林振興公社主催)が28日、水戸市三の丸の水戸京成ホテルで開かれた。農業者や料理人のほか、加工業者や流通関係者ら約70人が参加。講演や茨城県産食材を使った料理の試食などを通して交流を深めた。

イベントは2部構成。1部の講演では「茨城県産品は海外でも人気」と題し、県農産物輸出促進チームリーダーの掛札巧さんが茨城県の輸出の現状を紹介。茨城県はサツマイモ、常陸牛、コメの3本柱が好調で、昨年度の農産物輸出額が過去最高を更新したと報告した。

掛札さんはこのほかメロンの販路拡大に期待。特にJA茨城旭村の光センサーシステムで選別された高糖度メロン「プレミアム(極)」は、「1玉5万円で勝負できるという話も来ている。高単価フルーツとして米国でどんどん売っていきたい」と話し、茨城県の農産物が高い評価を受けているとした。一方、「茨城県は素材があるが冷凍やドライなどの加工業者が少ないのがネック」と課題を述べた。

2部では同校出身の野沢康雄同ホテル総料理長が、干し芋の天ぷらや輸出用米のチャーハン、イチゴのカクテルなど茨城県産食材を使った料理約20種類を振る舞った。野沢総料理長は各料理を紹介しつつ「つぶすのがもったいないイチゴだった」「このキャベツは火を入れずに生でもおいしい」などと素材の良さを絶賛した。

イベントには、農業者らが生産する野菜などを紹介するブースも設置された。出展した栗原農園(常陸太田市芦間町)の栗原玄樹社長(35)は、自社のコネギをキムチにした新商品「ネギキムチ」などをPR。「大手スーパーなどにアピールできた」と笑顔だった。

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