茨城・大子町 介護職確保へ人材会社と連携 有償ボランティア募る

介護人材の確保へ連携するプラスロボの鈴木亮平代表(前列右から2人目)と町や施設の関係者=大子町役場
介護人材の確保へ連携するプラスロボの鈴木亮平代表(前列右から2人目)と町や施設の関係者=大子町役場
■資格不要、周辺業務を支援

高齢化率が進む茨城県大子町は、介護職の人手不足を補うため、資格がなくても介護のお手伝いをしてもらえる有償ボランティアを募っている。同町は介護人材マッチングサービス「スケッター」運営会社のプラスロボ(東京、鈴木亮平代表)と連携し、町内の介護施設等で周辺業務をサポートする地域人材の求人掲載を1月から始めた。介護人材の確保に向けた新たな取り組みがスタートした。

高齢化率48・5%と県内一の同町で、町内の介護施設等の人材確保のほか、アクティブシニアと言われる元気な高齢者層の就労機会の創出、高校生の社会参画促進などが主な目的。6月まで半年間を実証実験とし、町が求人掲載費の一部66万円を負担する。

「スケッター」を通じて同町は地元の県立大子清流高校や、町社会福祉協議会のボランティア団体などと連携する。学生層やアクティブシニアが、空き時間でより気軽にお手伝いに行ける枠組みを構築していく。

同社によると「スケッター」は、未経験者や資格のない人でも、身体介助以外の自分ができることで福祉分野に関われるのが最大の特徴。都内を中心に利用が増えており、登録者約4千人の約7割が、過去に介護福祉に関わったことがない異業種から。職場体験ツールとしての活用や異業種からの転職も数多く、潜在的な関心層の掘り起こしも注目されている。

同町では、この取り組みに現在、町内6法人の介護施設等7カ所が参画。ボランティアを募集しているか、今後募集する。年齢・性別は不問。詳しくはスケッターのホームページ(https://www.sketter.jp/)から。問い合わせ等は同町福祉課(電)0295(72)1135。

また、同町の公式HPや広報誌、医療機関等に設置予定のデジタルサイネージ(電子看板)などを活用し、スケッター案件「お手伝い情報」の周知活動も順次始めていく。

町福祉課は「スケッターは基本的には利用したい介護事業所が自ら利用するサービスだが、町全体の介護人材確保に向けて6法人が一斉に利用することで、働き手の選択肢が増え、スケッターの利用が活性化することを期待している」と話す。

参画した介護施設等、法人は次の通り。

養護老人ホーム泉荘(矢田)、グループホームのどか(同)=社会福祉法人保内園▽特別養護老人ホーム久慈川荘(北田気)=社会福祉法人清和会▽特別養護老人ホームあいおんの丘大子(初原)=社会福祉法人陽康会▽訪問介護事業所リケア(浅川)=町社会福祉協議会▽介護老人保健施設温泉リハビリセンター虹の丘(矢田)=医療法人久仁会▽介護老人保健施設やすらぎ(大子)=医療法人聖友会

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