ルヴァン杯8日開幕 J1鹿島、若手の躍動期待 「21歳以下先発」復活

活躍が期待されるJ1鹿島のMF荒木=クラブハウスグラウンド
活躍が期待されるJ1鹿島のMF荒木=クラブハウスグラウンド
■過去には小笠原、大迫、柴崎ら活躍
1992年に始まったJリーグのカップ戦(2016年からYBCルヴァン・カップ)は、若手選手の登竜門となっている。今季は1次リーグが8日に開幕する。新型コロナウイルスの影響で中断していた「21歳以下の選手を1人以上先発」の規定が復活し、再び若手に一層注目が集まるに違いない。チャンスをものにできる選手は誰か。開幕を前に、過去6度の優勝を果たしているJ1鹿島の「若手」を振り返る。

現ユース監督の柳沢は高卒ルーキーとして加入した1996年、1次リーグの福岡戦でプロデビューを飾り、6試合1得点を挙げた。チームが初優勝を飾った97年は9試合2得点を記録し、その後のリーグ戦でも活躍し、Jリーグ新人王に輝いた。

「黄金世代」と呼ばれる98年加入の選手たちもカップ戦で活躍した。2000年は名古屋との準決勝第2戦で、小笠原が後半44分に決勝点を挙げ、決勝進出に導いた。決勝では中田が先制点を決め、2度目の優勝に導いた。曽ケ端も準決勝第1戦からはゴールマウスを守り、翌年からの先発定着につなげた。

11年は、3年目の大迫がMVPを獲得し、ルーキーの柴崎も大きなインパクトを残した。準決勝・名古屋戦は大迫が先制するも追い付かれ、延長にもつれ込んだが、柴崎が延長後半にプロ初ゴール。劇的な決勝点となった。浦和との決勝も延長戦となったが、最後は大迫が決勝点を挙げた。

12年は2年目の柴崎がMVPを獲得し、19歳の昌子が飛躍のきっかけをつかんだ。昌子は決勝に本来の位置ではない左サイドバックで先発し、堅守に貢献。「自分がひと皮むけたかなと思う」と自信を得た。2年目の柴崎は決勝で2得点の大活躍で、「先輩たちを超えないといけない」と優勝に導いた。

15年決勝は、2年目のカイオがインパクトを残した。途中出場の切り札として重宝され、決勝ではダメ押しとなる3点目をマークした。現在のエース鈴木優にとってはルーキーイヤー。決勝では後半24分からプレーし、タイトルの味を知った。

近年は鹿島ユースから昇格したMF船橋や、DF溝口がカップ戦でプロデビューを果たしている。シーズン前、船橋は優勝のために「若手の突き上げが必要だ」と強調した。

今季の鹿島で、先発の義務対象となる21歳以下は7人。中でも背番号10を背負う荒木は14試合2得点の実績を持つが、今大会でしっかりアピールし、再起のきっかけをつかみたい。開幕戦は敵地で柏と顔を合わせる。8年ぶりの制覇に向け、好発進に導きたい。

■過去の鹿島のカップ戦4強以上
優勝 6回(97年、00年、02年、11年、12年、15年)
準優勝 3回(99年、03年、06年)
4強 6回(92年、98年、01年、07年、18年、19年)
※95年は未開催

◆鹿島の21歳以下の選手◆
21歳 MF荒木遼太郎 2002年1月29日
20歳 MF船橋佑  02年7月12日
   MF 小川優介  02年4月14日
   MF 須藤直輝  02年10月1日
19歳 DF 溝口修平  04年2月13日
18歳 DF 津久井佳祐  04年5月21日
   GK 朴義正  04年5月22日
※左から年齢、ポジション、選手名、生年月日。対象は2002年1月1日以降の生まれ。

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